7月21日、夏休みに入ったばかりの小学4年琥太郎君を連れて、マイボートで大阪府泉佐野市の関西空港連絡橋周辺へ釣りに出かけた。生きた魚を触る機会もなかった彼の初めての釣り、最初の獲物はツバスだった。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・有吉紀朗)
関西空港橋脚下へ
出港準備を手伝わせ、早朝4時半に出港。子供だからと言って遅出の釣りなんかはさせない。釣りの楽しさを味わってもらうためには、やはり朝マヅメを経験させたい。漆黒の海も、感動的な日の出も味わってもらいたい。
まず当直(見張り)をさせる。こうして責任感を持たせると船酔いしにくくなる。前日に降った雨の影響で海面にはゴミも多い。しかしこの雨が川からPやNといった栄養塩を運び、植物プランクトン、動物プランクトンを生み小魚を育み、それを食べる魚がいるという生物ピラミッドを教える。東の空が色つくころポイントに到着。
ポイントは関西空港橋脚下。橋脚には1から31番まで番号が付いていて、このうち空港島から5番目橋脚より少し内側までは禁漁区で、遊漁も職漁船も魚をとることができない。昨年、関西空港の孤立する原因をつくった走錨タンカーが橋にぶつかったあたりは禁漁区となっている。
掛かったイワシにツバスがヒット
魚探で見るとイワシらしき群れの反応が出ている。早速ルアーロッドにスピニングリール、サビキ仕掛け(ネコ皮)にオモリ20号を付けて投入する。そして、操作方法とサビキ仕掛けに猫の皮を使っていることなどを説明していると、イワシがハリ掛かりした。
そのまま彼にサオを渡す。どうしたらいいか分からなくなるかもしれないとも考えたが、ともかくやってもらおうと思っていると、渡したサオが大きく引き込まれだした。強引にリールを巻いているが、ドラグをあらかじめ調整しているので手助けはしない。上がってきたのは30cm弱のツバスだった。
ツバスは、大きくなったらブリとなる出世魚で、関西ではツバス、ハマチ、メジロ、ブリと名前がかわり、関東ではワカシ、イナダ、ブリとかわると説明。出生魚を釣るのは、これから出世する証?と言って喜ばす(私は何匹出世魚を釣っても出世しないけど)。
流すたびに釣れ6目達成!
それからはポイントを流す度に魚が釣れる。釣れるごとに魚の名前を教える。カタクチイワシ、ウルメイワシ、マアジ、マルアジ、ツバス、イトヒキハゼと6種の魚を釣り、7時に納竿。帰港してから魚を活じめにしてその場で刺し身に。食べきれない魚は下処理して持ち帰ってもらった。
翌週はアジがメイン
翌週の7月31日も同じ場所、同じ釣り方で単独釣行。しかしベイトのイワシがいない。釣果はアジのみだった。
そして、8月4日の日曜日にも単独釣行。やはりイワシが少ない。鳥が騒いでいる所を探してツバスが2匹、マサバ1匹、アジの釣果だった。
いずれも朝2時間ほどの釣りでオカズは確保。サビキといってもまきエサはしないのでエサ代はゼロ。暑さとは無縁。ボートの上は気持ちいい。
<有吉紀朗/TSURINEWS・WEBライター>