船テンヤタチウオで産卵前の荒食い堪能 ハイアピールが決め手【夢丸】

船テンヤタチウオで産卵前の荒食い堪能 ハイアピールが決め手【夢丸】

今季は7月中旬からスタートした大阪湾の船タチウオ。現在は神戸沖を漁場に良型が揃って楽しめている。8月8日はサンマエサの使い手である飯沼瑞枝さんとともに大阪・泉佐野から出船する夢丸に乗船した。前半はゆったりとした潮でハイペースの釣り。後半は強烈な2枚潮に悩まされたが、それでもタナが合えば入れ食いになるなど活性の高さを実感した。

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(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

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大阪湾のタチウオポイント

大阪湾には大きく分けて、南部に位置する洲本沖と小島沖、そして北側にある神戸沖(須磨沖などとも呼ばれる)の3つのタチウオ釣りエリアが存在する。他にも釣り場はあるものの、概ねこの3エリアに船団が集まる事が多い。

現在、大阪湾各所から出船しているタチウオ狙いの船が集まっているのが神戸沖である。神戸沖は水深60m前後の浅場から100m近い深場までがあるが、今のところ好調に釣れているのは60~70mラインだ。このエリアは明石海峡の海溝が大阪湾側に入り込んで、徐々に海溝が浅くなる大きなカケアガリとその周辺になり、ベイトが集まりやすい場所となっているため、必然的にベイトを追うタチウオの群れも集まる。

当日のタックルとテンヤ

この日は海上釣り堀用の練りエサやテンヤタチウオで使用する特殊加工サンマエサ「KINGドラゴン」を発売する飯沼さんと夢丸の左舷ミヨシに並んだ。もちろん、飯沼さんはサンマエサの使い手で昨年の大阪湾タチウオキングバトルのセミファイナル進出者という名手だ。

泉佐野を出船して40分ほどで神戸沖のポイントへ。風も弱く、暑い1日になりそうだが、まずは水深63mラインでスタート。探見丸の画面では底と50m付近にベイト反応がある。タチウオの場合、魚探にタチウオの群れが映る事は希で、画面に映るベイトの反応を見ながら釣る事になる。

飯沼さんのタックルはタチウオテンヤ専用竿1.78mにPEラインは3号、リーダー6号を3mほど。テンヤは40号統一で、エサはもちろんサンマオンリー。

船テンヤタチウオで産卵前の荒食い堪能 ハイアピールが決め手【夢丸】当日のタックル(作図:WEBライター飯沼瑞枝)

即アワセがキホン

飯沼さんはテンヤを着底させたすぐに、大きく竿であおって底を切る。そこから大きめのジャークで2回、3回とテンヤを動かす。この時には電動リールの速度1程度の速度でジワジワと巻き上げていた。「巻き上げとステイの人がいると思うんですけど、私はステイで出るアタリがちょっと苦手なんですよ。何かタチウオに遊ばれてしまう事が多いんです」と飯沼さん。

穂先を見ていると、突き上げるというよりも、フッと押さえ込むようなアタリで即アワセ。一発目は乗らず、二発目も乗らず。アワセの直後のテンヤを落ち着かせた瞬間にフワッと持ち上げるアタリが出て、そこでも即アワセ。

指4本幅クラスがアベレージ

ガツンと竿に重量感が伝わり、根掛かりのように動かない、タチウオ独特の抵抗が伝わってきた。数秒でスッと竿が持ち上がって電動のスイッチオン。途中で数度の強烈な締め込みがきたが、うまくかわして水面へ。水面まで浮かしたところで、リーダーを手で持ってタチウオを抜き上げた。

船テンヤタチウオで産卵前の荒食い堪能 ハイアピールが決め手【夢丸】早々に1尾目をキャッチ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

さすがにサンマエサの場合は1尾くらいではエサがボロボロにならないので、交換の必要もなくそのまま投入できる手返しのよさがいい。

潮はゆっくりと流れているようだが、ほぼオマツリもなく素直な流れ。ベイトの映りもよく、反応がある場所ではほぼ確実に、タチウオからのシグナルがある。この日釣れていたタチウオは指4本幅クラスがほとんどで、引きも楽しめるし、食べ応えもありそうな個体ばかり。

船テンヤタチウオで産卵前の荒食い堪能 ハイアピールが決め手【夢丸】タチウオは良型揃い(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

後半は2枚潮で苦戦も

濱野船長の話では「10時過ぎると2枚潮が強烈になって、釣りにくくなるからそれまでに頑張って数を稼いで欲しい」との事。10時を前にして、まだ潮は止まったままだったが、少し食いのペースが落ちたようだ。15分ほどだが、アタリが止まったと思っていたら、表層の潮が急に流れ出した。

表層は東へ速く、底は逆に西へ強い流れが発生しているようだ。こうなると表層の潮上へ遠投してまずはテンヤを底へ落とし、テンヤが底潮に乗った状態で釣り始めると、表層の潮に押されていた道糸が底潮の方へと引っ張られる。

オマツリ避ければ即ヒットの入れ食い

潮上に投入しなければ、着底までのフォール途中に道糸がずいぶんと潮下へ流されてオマツリの原因となる。こうなると慣れた人の独断場となるのだが、タチウオの活性は再び上がり、底から10m以内でアタっては即掛かりの連続で入れ食いモードに突入した。

ここでは、表層から中層の潮に道糸が押されて膨らみが出ている分、小さなアクションではテンヤまで伝わらない。そこで、ややアクションを大きめにして、タチウオを引っ張り上げるようなイメージで誘う。すると、ゴツッと大きな食い上げアタリや、いきなりギューンと穂先を引っ張り込まれるような強引で派手なアタリが連発する。

大きく、強くアワせる

ただ、糸が膨らんでいる分、アワセが効きにくいので、かなり大きく、強くアワせる必要がある。何なら、巻き上げ途中で糸が張ってきた頃を見計らって、2度アワセするくらいでもかまわない。非常に底が取り辛い状況だが、底から誘い上げる事さえできればかなりの確率でアタリが出て、それも非常に掛かりやすい。

前半の潮が緩い時間帯に数を稼ぐ人、2枚潮でもうまく操作して活性が高いタチウオを次々にキャッチする人など、それぞれの得意の釣りが分かれる場面だが、この日はトップで40匹。飯沼さんは2枚潮でやや苦戦したがトータル31匹。この時期にしてはまずまずの釣果だろう。

9月までは産卵前のタチウオ主体

大阪湾のタチウオシーズンは例年通りなら、9月初旬までは産卵前の良型が主体で釣れ、9月と10月途中までは産卵期間のためやや食いが渋くなる。そして、10月中盤からは新しい群れが入ってきて、数釣りのシーズンが始まり、年が明けて2月末までのロングランで釣れ続く。

その時期で水温も徐々に変動してくる事や、釣りエリアの移動、タチウオやベイトの状況などで、釣り方もかなりかわってくる。エサや仕掛けなどは全く同じ物を使いながら、その時々に合った釣り方をすれば爆釣、外せば貧果と言うのもテンヤタチウオ釣りの魅力であり、釣りの奥深さである。

<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>

▼この釣船について
夢丸
乗船場:大阪府泉佐野市北中通漁港