6月になったらアユかな、8月になったからそろそろマゴチかな。など釣りをする人たちって季節を感じながら楽しんでいますよね。俳句も同じです。みなさんも魚とともに季節を感じながら一句ひねってみては?
(アイキャッチ画像作成:週刊つりニュース関東版編集部)
季語とは
季語とは連歌や俳句などに用いられ、春、夏、秋、冬、新年の5つの季節を象徴的に表す言葉です。季語を入れることにより「季節感」「連想力」「象徴力」がうまれ作品に深みが増してきます。季語の中での春は旧暦のため、おおまかに2月~4月(立春から立夏前日)までのことを指しています。
1、メバル
メバルは三春という春全体を表す季語です。フサカサゴ科メバル属の淡水魚。メバルの分類は20世紀初頭から100年以上にわたって研究者たちが議論をしてきましたが、2008年に日本魚類学会がDNA鑑定によってシロメバル、アカメバル、クロメバルの3種類いることが判明しています。東北地方近海では春告げ魚とも呼ばれ早春から出回るため春のものとされています。
2、公魚
ワカサギは初春(2月ごろ)を表す言葉です。キョウリウオ科ワカサギ属で成魚の体調は10cm程度です。口が小さく白銀色の魚です。淡水によく適応し湖沼などに移殖されたものは生涯を淡水で過ごして繁殖します。北海道、東京・島根県以北の本州に分布します。二月ごろ産卵のためたくさん遡上して漁期になることから春の季語になっています。
ちなみに公魚の由来は諸説ありますが、江戸時代に霞ヶ浦のワカサギが徳川11代将軍徳川家斉に年貢として納められ、公儀御用魚とされたことに由来するようです。
3、鰆
鰆は晩春(4月ごろ)を表す季語です。サバ科サワラ属。体側に7~8列の暗色斑が並び、側線は第2背鰭下から緩やかに下降しているのが特徴です。
関西では春告げ魚とも呼ばれます。これは文化や政治の中心が京都にあったころ、春になると産卵のため瀬戸内海に集まってくる鰆をとるために漁船が集まるのが瀬戸内海の風物詩となっていたためです。
4、目刺(目刺鰯、ほざし)
鰯は秋の季語ですが、目刺になると春の季語になります。
小型の鰯を5、6匹竹串で目に刺し干したものを目刺と言います。冬や春先になり気温が低く乾燥する時期に干物づくりにも最適になるため春の季語となったようです。ニシン科で日本各地、主に沿岸に生息し大きな群れで回遊します。
川柳を随時、募集中
今度釣った際には季語になっているか調べてみるとまた違った釣りの楽しみ方になると思います。弊社の新聞「週刊つりニュース」では釣りに関する575、「週刊へらニュース」では川柳を募集しています。ぜひきっかけとしてチャレンジしてみてください。
<小杉/TSURINEWS・関東編集部>