5月後半、福井県坂井市の九頭竜川ボートパークから鷹巣沖へ出船しているシーライオンの午後便に乗ってきた。目的はタイラバで狙う80cmオーバーのマダイ、通称『鷹巣モンスター』だ。
シーライオンでタイラバ釣行
シーライオンでは数より型を狙い、大ダイ捕獲を念頭においてポイントを選定している。船長もアングラーにモンスターを釣ってもらおうという熱意があふれている。
11時半すぎ、午前便が終了し港へ船が戻ってきた。
午後も続けて乗船する人に当日午前の様子を聞いたところ、すでにハチマルオーバーのモンスターが1匹上がり、その他にもナナマルオーバーが数匹上がったとのことで期待が高まる。
オレンジネクタイ100gで開始
時合いを逃すまいとすぐに出船となり、船長から午前と同じような重さのヘッド選択指示が出た。
隣に聞くと、100g前後でネクタイのカラーはオレンジにアタリが多かったと親切に教えてくれた。まずは情報通りのタイラバをセットし様子見だ。
ポイントまで20分強で到着。
「水深80m、底から5mに感度出てるよ!」と船長の声。全員一斉にタイラバを下ろす。
この一斉動作がとても大事だ。ディープを攻める際、同時に投入するだけで多少ウェイトにばらつきがあろうが、オマツリを極端に減らせる。それだけでタイラバが水中に入っている時間が長くなり、モンスターとの遭遇率がグッと上がる。
ナナマルオーバー乱舞
午後1時半ごろ、トモの方からキタッという声が聞こえ、しばらくして良型が上がってきた。次は隣のミヨシでも上がる。しばらくすると、胴の間も掛かった。そのほとんどが70cmオーバー。
次は自分の番だと、着底から5m上げてラインを送る、次は着底から15m上げラインを送る。この動作を巻き速度に変化をつけながら繰り返していく。
カウンター表示200mで、ギギギッとドラグが滑るマダイ特有のアタリ。アワせるのを我慢し一定速度で巻き続けると、完全にハリ掛かりしドラグが滑り続けた。ロッドがブチ曲がり巻いては出されを繰り返しながら、5分ほどの格闘で200m先から上がってきたのは、モンスター予備軍となる71cmの本命マダイ。
夕方の時合で73cmメス
その後、アタリはあるがアマダイやキダイ、ムシガレイなどゲストのみ。
やがて夕刻となり時合い到来。誰かがサオを曲げているプチラッシュ突入だ。トリプルヒットもあり、私も50cm級の食べごろサイズを追加した。
そして、納竿前にカウンター130mで良型からのアタリを捉えた。
掛かった直後からドラグが何度も滑ったが、慎重に引きを楽しみ、その後ボカッと沖で浮いてきたのは、鮮やかな色をしたキレイなメスのマダイ。サイズは73cmだった。
鷹巣沖シーズン突入
今回モンスターを仕留めることはできなかったが、船中では80cmオーバーが上がり、70cmオーバーは複数釣れていた。
まだまだ熱いシーズンは始まったばかり。キュウマルオーバーも狙えるエリアだけに、モンスター捕獲は誰にでもチャンスはある。ぜひ鷹巣沖のタイラバゲームに挑んでいただきたい。
<週刊つりニュース中部版 APC・山下弘晃/TSURINEWS編>