Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック【5分で分かる完全フカセ釣り】

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春の乗っ込みの季節になにか釣りたいと思っています。そんな時、日本海ではマダイやブリ、ヒラマサといった青物の魚影も非常に濃いエリアがあると聞き、是非トライしたいのですが、どういった釣りがおすすめなのでしょうか。

近藤 惣一郎
近藤 惣一郎

医学博士・京大卒。SOグレイスクリニック院長。脳外科・美容外科専門医。DAIWA沖釣りフィールドスタッフ。ロンリー侍ドクターとして各種メディアで活躍中。

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そうですね。日本海にはマダイや青物など非常に濃いエリアがあります。それは兵庫、京都から福井の日本海、つまり経ヶ岬周りから若狭、敦賀、越前沖は西からの対馬海流と山々から流れ込む河川が運ぶ豊かな栄養素、そして好魚礁になりうる地形や人工漁礁など、釣りに最適な条件が整っています。マダイを筆頭にブリ、ヒラマサといった青物の魚影も非常に濃いエリアです。そして、この地域独特の沖釣りスタイルがあります。それが「完全フカセ釣り」です。

処方箋

魚の感度より潮上に船を架け、船上から錘や天秤を用いず、仕掛けを、直接道糸に接続し、潮に任せ、数十から数百m流し、マダイや青物や狙う完全フカセ釣り。兵庫、京都、福井の日本海で盛んで、大鯛やヒラマサ、ブリといった大物を仕留められる魅力的な釣りです。今年も各地で大鯛や青物が順調にあがっています。そして6月16日にはメーター級ヒラマサが回遊する若狭沖・大物スポット玄達瀬も解禁します。今回は完全フカセ釣りの概略と魅力についてお伝えしましょう。

完全フカセ釣り概要

この釣りでは、当日の潮の流れ、向き、水深を考慮し、魚の居るところに、仕掛け=付け餌がたどり着けるよう、三次元的に海中をイメージし、仕掛け長・浮力・バランス、さらには道糸の出し方を変化させる必要があります。

一旦、仕掛けや、道糸の送り出し方が上手く行くと、仕掛けを設定したタナに錘を使って沈める、天秤釣りや胴突き釣りに比べ、差し餌が自然な動きをするため、良型が掛かかってくる確率が高いのです。

さらに細かく言及すれば、魚が餌をとる「捕食層」は、魚自身が存在する「遊泳層」よりも上部に位置し、青物にせよマダイにせよ、捕食能力に長けた、良型の魚あるいは強い魚が餌を見つけると、一目散に捕食層に浮き上がってきます。

乗っ込みマダイに最適

完全フカセ釣りは、食い気のある良型を「捕食層」にまで、まきエサで浮かせ、これを釣り上げる釣法なのです。特に春、「乗っ込みマダイ」と呼ばれる70cmを超える大ダイを核におびただしい数のマダイが群れをつくって、浅場に移動して来ます。

これぞ大ダイ

それ故に、錘や天秤を用いないこの釣りは警戒心の強い「乗っ込みマダイ」を狙うには、最適な釣りです。

有名ポイント『玄達瀬』

また毎年6月16日から8月15日まで遊漁が解禁される“玄達瀬”ではメータークラスを筆頭にヒラマサ、ブリといった良型青物も仕留められます。

大物ブリ

完全フカセ釣りの魅力

完全フカセ釣りの楽しさは、当日の潮況にあった仕掛けと、その道糸の出し方を試行錯誤し、これが上手く行くと、次々と青物やマダイが針掛かりし、釣り人は、ライン一本で数十・数百m先の魚たちの動きや引き、つまり「生命エネルギー」を、錘などの混ざり気無く、直に感じながら、やりとりを堪能できるところにあるのです。

この引きのやみつきに

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