南房江見太夫崎港の青木丸へ。江見太夫崎沖は根魚の宝庫で、穴場的存在。本命の肉厚ヒラメから、良型マダイまで真沖の高級根魚釣りを心いくまで満喫した。
青木丸にて出船
3月20日(水)に南房江見太夫崎港の青木丸へ。真沖の高級根魚釣りを心いくまで満喫した。江見太夫崎沖は根魚の宝庫で、穴場的存在。
この日は「船長の人柄に惚れて、25~26年通っています」という常連.中島さん、髙橋さん、私の3人が乗船。右舷ミヨシに髙橋さん、左舷ミヨシに中島さん、私は左舷トモ寄りに入る。
5時半、東の空がほんのり明るくなるころ、青木実船長の操船で岸壁を離れる。バリバリの現役漁師で、数多く存在する根の詳細をすべて把握している最強の味方だ。
タックル&釣り方
天候は晴れで、海上はナギ。航程15分ほどで早くもスローダウン。中島さんが船のカメから中羽イワシを3、4匹すくってバケツを渡してくれる。
軽く制動がかかって「はい、いいですよ。1~1.5mタナをきるように」のアナウンスで開始。
イワシを小網ですくい、目を覆うようにして軽くにぎる。親バリを口のなかから上アゴの硬い部分へ刺し抜き、孫バリは背びれの横に掛ける。
イワシ、オモリの順に投入してリールをフリーに。親指でスプールを軽く押さえてブレーキをかけながらやさしく送り込む。55mで着底、すぐにイトフケを取り、タナをきってアタリを待つ。
船は根の上をゆっくりと流れて行く。根回りでの釣りはひん繁に底ダチを取り直すことが肝要。誘いにも根掛かり防止にもなるからだ。
本命ヒラメ!
早くも髙橋さんが湾曲した竿を手に巻き始める。時折、竿先がグインと引き込まれる。タモを手にした中島さんが横に立つと、やがて0.8kgほどのヒラメが見えてくる。
「ここでは大判も上がるけど、これは少し小さいね」と言いながらも笑顔。
次の流しでは中島さんが「この引きはヒラメだね」と、同じ魚をゲット。
続いて縦縞模様が鮮やかなマハタも仕留める。
筆者に2kg超マダイ
私だけ取り残されて少し焦るが、気を取り直してこまめに底ダチをとっていると、竿先をビッビッと震わせてエサが逃げ惑う気配が伝わる。次の瞬間、グッグインと強烈なアタリが到来。反射的にアワせるとガツンとフッキング。
竿尻を小脇に抱えて巻き上げにはいると、たびたび強い引き込みがある。竿の弾力だけではしのぎきれず、ミチイトは少しずつ滑り出していく。「かなり引き込みますね。青物かな?」と中島さんがタモを手に横に立つ。
やがて白っぽい大きな塊が浮上してきて海面を割ると、美しい桜色に変わる。「これはびっくりだ、マダイだね。しかも2kg以上ある」と無事に取り込んだ。これで片目が開くと、ここからは好調街道まっしぐらだ。
高級根魚でクーラー満タン
船長は「ここぞ」という場所をじっくり流すと、こまめに移動をくり返す。
次々に新たな根を攻めてくれるので、流し替えのたびにアタリが訪れて、2kgほどのマハタも手にした。ヒラメや良型カサゴ、ホウボウなども掛かり、クーラーは色とりどりの高級根魚でいっぱいになる。
ほかの2人も好調に次々と取り込んでいき、魚影の濃さを目の当たりにする。
まったく退屈する間はなく、アッという間に11時の沖上がりを迎えた。