先日大阪南港のアジングで、謎の魚が釣れた。何年もライトゲームをしているが、見当がつかないゲストははじめてだ。気になる。その正体は、南方の魚、「カライワシ」だった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
カライワシってなんぞや
そこから先を自分で調べてみるとこのカライワシ、熱帯・亜熱帯の魚で、つまり南方から北上してきた魚である。ネットで調べてみると、カライワシ目は「イセゴイ、アトランティック・ターポン、カライワシや多くの絶滅した魚類が含まれる」ということ。種としてかなりクラシックで、今では珍しい魚といえるみたいだ。言われてみたら確かに、古代魚のニュアンスを感じないでもない。
近年では東京湾奥でも姿が見られるという。大阪湾奥で釣れたのは、別に筆者がはじめてではないだろうが、レポートとしては出ているものが見つからない。珍魚ではあるだろう。場所は、南港ならどこでもそうだが、河の水が混じる汽水域だ。特に河に近い場所である。
ちなみに食用には向かないらしい。ただそのへんも含めて、次に釣れたら食べてみよう。
温暖化の海の変化について
南方の魚がこうして都市近郊で釣れるのは、何より温暖化による海水温の上昇と、工業排水と生活排水による海水のミックスジュース状態、沿岸の富栄養化ともいえるだろう。
噂に聞く程度だが、東北では昔釣れなかったタチウオも最近釣れ始めたというし、北海道でもほぼ釣れなかったアジが函館あたりまで回遊しているらしい。そのような海の変化を具体的に知る珍魚種キャッチとなった。
<井上海生/TSURINEWSライター>