どの港や小磯にも、今までどこで何をしていたのか聞きたくなるほどのエギンガーが現れるこの季節。旅先でふらりと寄った港で楽しい思いをしたのでレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター永井航)
旅のついでにエギング
山陰エリアを横断する旅をしていた夜中、休憩のために吸い込まれるように入った港。エギングにもってこいの港だが潮も今一つの真夜中というのもあり人影はなし。しかし常夜灯を覗き込むと見えイカ。
元々釣りの予定はなかったのだが、もしも何かあった時の、念のための、最後の最後用に持ち込んでいたエギングタックルが「偶然」あったのですぐに準備。車内にはこれまた偶然エギがあったので早速釣り開始。
エギのカラー
ちなみにイカの可視光はまだまだ研究途上。少なくとも我々の見えている世界とは異なる。例えば濁ってるからこの色が見えやすい!というのはあくまで人目線の話。ついこの間までイカはみーんな色盲と思われていた。
最近ホタルイカはある程度色が見えるということが発覚したそうだが、アオリイカはまだ不明。もしアオリイカが色盲だとしたら、色はイカが見える色と見えない色の濃淡のみでいいことになってしまうため、現在各種メーカーが競うように作るカラーバリエーションの多くは無駄になってしまう。
個人的に釣れるから緑ばっかり使うというのには根拠がある。イカの見えている波長は480~500nmあたりという研究結果がある。だいたいそこら辺は青緑から紫になるくらいな色である。だから緑から紫くらいが彼らにとって目立つため釣りやすいはず。
逆にナイトエギングの定番の赤系はイカにとってはシルエットすら見つけにくいレベルの真っ黒にみえている可能性がある。いやいや、夜赤系で沢山釣ったよ!という声も聞こえてきそうだし、実際多くの釣果が夜の赤系でも出ているはずだ。
好みのカラーでOK?
これらをまとめるとカラーはイカにとってはどうでも良くて波動など別の要素が重要。という考え方もできるが、沢山のカラーのエギを買った私としては未発見なだけで結構いろんな色が見えていると考えたいところだ。
実際何らかの色にアドバンテージがあるならエギングの名手らの実績カラーに統一感があっても良いが、調べると結構バラバラなのが面白い。あまりシビアにならずに各個人で信じたいカラーやローテーションでいいのかもしれない。
常夜灯周りでヒット
とても話が逸れてしまったが、話を釣り場に戻す。先ほどの見えイカはいなくなっていたので、とりあえず常夜灯が照らすか照らさないかの外縁を通るようにキャスト。
先ほどのイカはかなり浮いてベイトを追っていたので、あまりフォールさせずに表層~中層のレンジでまずは大きくアピールさせてからフォールさせると、ラインの角度が急に変わったので合わせを入れるとヒット。
無事にキャッチしたのだがリリースする際に油断して墨を被弾。その時は避けたつもりだったが、後でズボンを見ると後ろ側に転々と墨を付けられていた。その直後は見えイカがいたのでシャクリを入れてからゆっくりただ巻きするとすぐにヒット!同じようなサイズのため、数匹の群れが周囲にいるようだ。
表層でまさかのスミイカ
常夜灯の真下に少し移動してエギのカラーを今度は赤に変えてキャスト。先ほどと同じように上ずっているアオリを狙うため表層から中層を狙おうとすると着水後3.4秒でヒット!先ほどよりも一回りは大きそうな重量感。
期待しながら巻いていると海面が墨だらけに。困惑しつつも正体を確認するとスミイカ。てっきり底ベッタリのイカかと思っていたが、必ずしもそうではないのかもしれない。
スミイカ界の変わり者だったのかもしれないが、とりあえず墨を一面に吐かれてしまったので、港内を大きく移動。