エボシ岩群礁の1角である沖磯の沖のトサカに、相模湾茅ヶ崎の磯屋から渡船でイシダイ狙いで渡礁した。今年のエボシ岩群礁は、近年稀に見るイシダイの当たり年とのこと、今日も食いそうな予感に期待が高まる釣行をレポートする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・間宮 隆)
エボシ岩群礁で底物釣り
8月29日(月)、神奈川県のエボシ岩群礁の1角である沖磯の沖のトサカに、相模湾茅ヶ崎の磯屋から渡船で釣友の加藤さんとイシダイ狙いで渡礁した。
6時前、磯屋で受け付けを済ませて港に来ると15人程の釣り人が来ていた。イシダイとクロダイ狙いが多いようだ。
特級磯「沖のトサカ」に乗礁
6時半に出港。日本のはるか沖に台風11号があり、その影響からか、少しウネリがある。沖のトサカは磯が低いので渡れるか心配したが、当日は大潮で満潮が6時半、干潮が12時半なので、すでに潮が引いていく。船長から「これから潮が下げていくから渡しますが、時折でかいウネリがくるから十分注意してくださいね」とアナウンス。特級磯の沖のトサカに渡してもらえて安堵する。
ここに降りたのは私たち2人と、地元から来ているベテランの井口さんの3人。釣り座は、私たちが船着け場、井口さんは沖向き右側に入る。
2022年はイシダイの当たり年
井口さんは、今年は62cm4.7kgを含み10尾のイシダイをここエボシ岩群礁の各磯でゲットしている。「今年のエボシ岩群礁は、近年稀に見るイシダイの当たり年。今日も食いそうな予感がしますよ」と話してくれた。
私たちの釣り座は時折波をかぶっているため、少し下がって釣り始める。潮は右から左に流れている。やや右側には大きな沈み瀬があり、この潮だと私たちの釣り座は潮裏、井口さんは潮表になる。
大判(デカバン)痛恨のバラシにガックリ
開始早々、竿下狙いでセットしていた井口さんの竿が海面に突き刺さった。アワせると、かなりの竿の曲がり。その直後にスッポ抜けのバラシで残念。
しかし、その数分後、またしても、井口さんの竿先にイシダイらしきアタリ。今度はじっくり様子を見ていると、やがてギュンギュンと穂先が締め込まれた。大アワセを入れると、「乗ったぁ」の掛け声とともに竿が孤を描く。イシダイ釣りにおいて、この手応えを味わうためにやっていると言っても過言ではない。至高のひとときである。
今度はしっかりとハリ掛かった。そのあとは、強烈な締め込みに耐え忍ぶことになる。「デカイよデカイよ」と思わず口ずさむ井口さん。
しかし、次の強烈な締め込み後、またしても竿は戻ってしまう痛恨のバラシ。仕掛けを回収すると、なんと、あの丈夫なケプラーが噛み切られていた。「先週釣り上げた4.7kgのイシダイより数段引きが強かった。かなりのデカバンでしたよ」とがっくりと肩を落とす。