独特の生臭さがある魚介類と、ケーキやチョコ、団子などといった砂糖菓子。とても合いそうにない両者ですが、実は意外といい感じなのです……!
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魚介と甘い味付けは合う
考えてみれば、魚介と甘い味付けというのは普通によくある組み合わせです。
例えば、昔の甘露煮は保存も兼ねて大量の砂糖を用いて作られており、非常に甘いものが多かったものです。しかしこの味付けも、魚や貝と合わさるとその強い旨味を立てる働きがあり、実に乙なものです。
同様に古くからある魚介類を使用した甘い食材といえば「でんぶ」。魚の身をほぐして甘く味付けたもので、お弁当の具材として今でもポピュラーです。
もう少しお菓子に寄せていくと「昆布飴」なんかもあります。昆布の塩気と濃厚な旨味を全面に出した甘いお菓子で、ハマると癖になります。
ちょっと変わったところでは、サキイカをチョコレートでコーティングした函館のお菓子「イカチョコ」なんてものも。人によってはびっくりするような組み合わせですが、サキイカの強い塩気はチョコレートとの相性が意外とよく、好きな人にはたまらない味のようです。
科学的にも実証済?
以前なにかの番組で「人工知能が食材同士の相性を科学的に判断する」という企画があったのですが、その中で、相性が良い組み合わせの一つとして「しらすとバナナ」が挙げられていたことがあります。しらすのしょっぱさが、バナナの酸味と甘味とともに、日本人が好む「味の三角バランス」を構成するのだそうです。
我々も普段の暮らしの中で、魚介類とお菓子をもっと気軽に合わせていけば、あっと驚く好相性を見つけることができるかもしれませんね。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>