今日の問診票
2018年の相模湾、コマセのキハダは厳しいようですが、今期のカツオは型も良く上手い方は数も伸ばしています。コマセカツオ如何に数を伸ばすか、アドバイスよろしくお願いいたします。
糸フケを出さずに誘うべし
群れが船下にいるのに釣れる人と釣れない人の分かれ目は、投入合図に遅れない事以外には、誘いの仕方とコマセワークが重要になります。
船長の指示タナは25mと単発と出たり20から25mと幅で出たりしますが、仕掛けを投入したらハリス分を目安にタナより深くビシを降ろし、少し巻き上げてハリスを張った状態で、サオ先をゆっくりすーっと大きく上げて少しポーズして、今度は下げます。
下げるときには糸フケが出ないよう、サオの動きに同調してリールハンドルでその分のラインを巻き取ります。巻きすぎると仕掛け位置がタナよりもすぐに上がりすぎるので注意です。
そしてサオ先を下げた状態でしばらくサオ先にアタリが出るのを待ちます。アタリが無ければ再びサオ先をゆっくり大きく上げ、その後下げます。これの動きはサオを強くシャクってコマセを振り出すというよりも聞き上げ、聞き下げを繰り返す感覚です。
これに関連しサオの長さは1.7m前後、調子は8:2や7:3の先調子で操作性の良いものが最適です。置きサオにして使うような6:4、5:5の胴調子は誘いを入れても仕掛けが動かず、また魚が掛かってからも振られてオマツリの素になります。
またコマセカゴは激しく振らなくても餌が出るようなステン管タイプや、調整プラビシなら、窓をある程度大きく開けて使いましょう。
詰めすぎは放出されにくくなります。いずれにしても群れを追う釣り方の場合、ヒットチャンスは仕掛け投入後の数秒から数分ですからあまり大きなビシは無駄にコマセを使ってしまいます。MやFLサイズが妥当です。
じっくり待つ釣りなら調整出来るプラビシがお勧めだ。
なお激しくしゃくらない理由は、盲目的にしゃくると道糸やハリスの糸フケが出来、アタリがわかりにくくなること。またアタリが出てもアワセが難しくなるからです。どんな時でもラインの張りを保つ気持ちを持って操作することで、アタリも見逃さず、即座のアワセが入れられます。
アタリが出たら即アワセよ
手巻きでも良いが、やはり電動リールは有効だ。遊ばせるとオマツリの原因に。
ただし、渋い時間帯にはドラグを調整して丁寧にやりとりして貴重な一匹を取り込もう!
カツオは弾丸のように餌に飛びつき疾走します。上記のように糸フケを作らないよう注意していてもカツオの走る方向は糸を引っ張る方向とは限りません。縦横無尽です。
運良く下に潜ったりハリスを引っ張る向きに走ってくれればそのまま向こうアワセでフッキングしますが、針を加えたカツオが浮き上がるように泳げば、サオ先は引き込まれず、小さく震えます。これは前アタリでは無く、これこそがアタリそのものです。
通常の釣りだと早合わせは禁物で食いこむまで待つのがセオリーですが、カツオではこの段階でアワセを入れてライン、ハリスのフケを取りフッキングを確実にしなければ、針は外れてしまいます。だからこそ、サオは手持ちで無ければなりません。
アワセの入れ方は素早くでサオを煽ります。ただこれだけでは糸フケが出来ていることが多いので電動であれ、手巻きであれ、素早く糸を巻きあげ糸フケを取りましょう。この観点から電動リールは有利です。糸が張りサオ先が引き込まれた段階でもう一度しっかりアワセを入れます。
これら一連の行為をしても、当日の潮や魚の活性、船の揺れ、オマツリなどが原因で外れてしまう場合は仕方ありません。潔く諦めましょう。
やりとりは強引にすべし
ドラグはカツオ狙いの時はしっかり締め込むのが基本です。時合いの時、徒に糸を出して遊ばせるとオマツリ必発で、逃すリスクが高まります。ただキメジ、マグロがヒットする事もあります。
カツオ仕掛けでマグロがヒットしたら諦めるほかありませんが10キロくらいのキメジであれば14,16号でも上手くやりとりすればあげられます。ですから5キロくらいのドラグ設定にしておき、引き込み方でカツオと確信した時点でドラグを締め込んで、ガンガン巻き上げるのが良いでしょう。
なお、カツオ釣りでオマツリは付きものです。乗船時から周囲の人々と挨拶し合いしっかりコミュニケーションを保ち、オマツリの時もお互い様の精神で気持よく釣りをしましょう。そんな心理的な安心感が好釣果に間違いなくつながります。