今回紹介するのはタイラバ。中部圏のフィールドとその特徴、タックル、釣り方などを入門者向けに解説する。タックルの手入れを万全にして、桜色に輝く乗っ込みマダイを手にしよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
タイラバの仕掛け
タイラバは中通し式のシンカーと、フックとネクタイと呼ばれるラバー製のヒラヒラしたギジエと、2~3本のフックが一体となったユニットの組み合わせだ。
シンカー
まずシンカーだが、重要なのは素材と重さ。最近はその落下速度とシルエットの小ささで、タングステン製に人気が集まっているが、ネックはその価格。レアメタルであるタングステンが素材なので高価なのは当然なのだが、それでも通常の鉛製のものよりもかなりのアドバンテージがあるといえる。
ぶっちゃけシンカーのカラーは、あまり気にしなくていいと思う。深場ではグローが有効なこともあるが、そこまでナーバスになることもないと思う。
フック&ネクタイ
それよりも最も重要なのが、フックとネクタイだ。ネクタイはさまざまな太さや形状、カラーがあり、選ぶのに迷ってしまうほど。最近のはやりでいえば、少し細めのストレートやカーリータイプに人気があるようで、ネクタイ1本にフック2本というシンプルな組み合わせが多いと感じる。
カラーに関しては海域やベイトによるが、例えばカニやエビなどの甲殻類を捕食しているときはオレンジや赤など、春先に多いスルメイカの子を捕食しているときは、グロー系、鳥羽などでノリを食っているときはグリーン系や黒系に反応がいいことが多い。
このようにいつどこで釣るかによって、ネクタイのカラーは大きく変わる。できるだけ手持ちの引き出しは多種多様に用意しておきたい。
これらのフックユニットは既製品のものが多く販売されているが、自作すれば自分で自由にカラーや形状を組み合わせることができる。フックはハリとフックハリスを買ってもいいが、すでに2本結ばれた状態でも売っている。ネクタイもそれのみで売っているので、フックと一緒に購入して自宅でいろいろ組み合わせてみると面白い。
ハリの管理は徹底しよう
どんな釣りでもそうだが、ハリは魚との唯一の接点だ。このハリをおろそかにすると、釣れる魚も釣れなくなってしまう。フックのみを選ぶ場合でも、大きさはできるだけ小さめのものを選びたい。
エサ釣りやジギングでは、ハリが口のカンヌキにがっちり刺さることが理想とされているが、タイラバでは小さなハリでマダイの分厚い唇に掛けることが理想だ。
マダイの頑丈な歯にハリが乗ってしまうと、いかに鋭いハリでも刺さらないし、最悪折れたり曲がったりしてしまう。常に巻き続けるタイラバの特性上、「しっかり食い込ませる」ということは難しいので、鋭い小さなハリで唇に絡め掛けて身切れしないようにソフトにやり取りしてキャッチに持っていくのが、このゲームのスタイルだ。
それゆえ、必ず定期的にハリ先をチェックしよう。少しでもなまっていたり曲がっていたりすれば、すぐにハリを交換すること。本紙APCのアユの名手が「めんどくさい、まあいいかは絶対ダメ」ということを常に言っていた。タイラバでもまさにその通り。こまめなハリのチェックは必ず好釣果への道しるべとなるはずだ。