乗っ込み真っ最中のチヌ。丸々と肥えた魚体は、まさにビックママ。そんな旬の魚を釣り好き店主(藤まる食堂)がフレンチ風に仕上げてみた。今回は「チヌのポワレ」を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
チヌをさばく
持ち帰ったチヌは頭とワタを取り、ウロコを剥いで3枚におろしていく。
ここでワンポイントアドバイス。40cm以下のものだと皮が軟らかく、皮ごと調理しても構わないが、50cmを超えると皮が硬い。そのため「大型は皮を剥ぎ、小型は皮付きで調理」と覚えておこう。ちなみに皮は唐揚げなど別の料理に使う。
サク取り
3枚におろしたチヌは腹骨と中骨を取り、サク取りにして食べやすい大きさにカットする。
だしに漬ける
食べやすい大きさに切った身は、だしに漬けて下味を付ける。下味はシンプルに塩コショウでもいいが、淡白な魚だけに、だしに漬け込んだほうが味に深みが出る。だしの割り下は次の通り。水6、薄口しょう油1、みりん1。
漬け時間は3~4時間。これ以上時間が経っても味は濃くならない。時間がない場合はそのまま冷凍してもOK。
ポワレ(焼き方)
下味を付けたチヌは食べやすい大きさにカットし、フライパンで焼いていく。一緒にニンニクの荒切りを入れてもいい。フライパンにはサラダ油を多めに入れ「焼き揚げ(ポワレ)」にすると香ばしさが出る。
両面に焦げ目が付いたら火を止め、バターを加える。参考までにサラダ油をオリーブオイルに替えると、冷めてもおいしい。
レモンの絞り汁
焼き上がったチヌは皿に盛り、レモンの絞り汁をかければできあがり。かくし味に濃口しょう油を2~3敵垂らすと、バターしょう油風味になる。
釣り人的「フレンチ風」レシピ:チヌのポワレ 出汁に漬け込むのがキモ応用編
今回はチヌをポワレにしたが、クロやスズキなどでもイケる。いずれも新しいうちは焼く時に身が反って形が崩れるので、2~3日寝かせたもののほうがいい。
寝かせることで魚のうまみ成分が増すだけでなく、味がのりやすいことも〝引き出し〟に入れておこう。
<松田正記/TSURINEWSライター>