堤防から手軽に狙えるスズキ。セイゴ、フッコ、スズキと呼び名がかわる出世魚として知られる人気魚だ。食味も抜群で、刺し身や塩焼きなど料理のレパートリーも多い。今回は定番の「スズキの握り寿司」を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
江戸前の味
江戸前とは、東京湾で獲れた魚を調理して振る舞うことで、古くから職人の技が光る料理として親しまれている。特に握り寿司など酢を使った魚料理は絶品だ。そんな江戸前の味を自宅で再現してみよう。
釣り場での下処理
釣れたスズキはナイフなどを使って絞める。魚が動かなくなったところで、しっかり血抜きしてクーラーに入れる。
60cmを超すスズキよりも、25cm前後のセイゴや40cmほどのフッコ級がほどよく絞まる。
自宅での下処理
持ち帰った魚は頭と尾っぽを切り、エラとワタを取って水洗いする。これをキッチンペーパーで包み、ラップをかけて冷蔵室内のチルドに入れて保存する。ひと晩寝かせると魚のうまみがグンと増す。
酢飯を作る
酢飯の作り方は、熱いご飯にすし酢(市販でもOK)をかける方法と、ご飯の上から、塩、砂糖、酢をかけて混ぜ合わせる方法がある。いずれも味はさほどかわらないので、好みでやってみよう。
寿し酢の割合は茶碗1杯のご飯に対し、塩:小さじ1杯、砂糖:大さじ1杯、酢:大さじ2杯を目安に。
大名おろし
次は3枚おろしの手順。3枚におろす際はウロコを付けたまま大名おろしにする。このほうが皮を剥ぐ時に、皮が途中で千切れることなく、シャシャッと剥げる。
参考までに、スズキなどの丸型の魚で小さいものは、大名おろしのほうがさばきやすい(今回は25cmほどのセイゴを2尾使用)。
いろいろアレンジ
皮を剥いだあとは腹骨と中骨を取り、サク取りにする。これを6~7mm幅にスライスし、握った酢飯にのせれば完成。和の職人からすれば〝ズボラ〟かもしれないが、意外にいける。
好みで青ジソを挟んでもOK。また、炙りマヨネーズや漬け(しょう油&みりんに漬け込んだもの)握りにしても最高だ。たんぱくな白身だけに、いろいろとアレンジできる。