猛暑日が続く今年の日本列島。熱中症のニュースをよく見る人もいるのではないでしょうか?私達釣り人も例外ではありません。今回は『侍Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック』でもおなじみの現役ドクターに熱中症の対策を解説してもらいました。
熱中症の予防法
風通しがよく、熱を逃がし、汗を速乾させる服装。水分とナトリウム(塩分)が補給できる十分量の飲物、体温を下げる冷タオルや氷・冷たい食物などは欠かせません。
船上では、なかなか日陰はないかもしれませんが、風通しのいい場所があれば、定期的な休憩をとるべきです。
釣り前日の多量飲酒は避け、睡眠を十分とることは原則。
日ごろ、屋外に出る機会が少ない人は、数日前から早起きと併せ、30分程度のジョギングを行い汗をかくことで、身体が暑さに慣れてきます(暑熱順化)。
飲料のとり方は早め早めが原則。喉の渇き、身体のだるさは、脱水症を知らせているサイン。
立ちくらみやクラクラ感、身体の火照りを感じた時点から飲み始めるようでは遅いのです。
釣り座周辺にボトルを置くか、専用ケースを身につけて、喉の渇きを感じたら一回あたり50mlほどをまめに、ちょこちょこ飲みましょう(一度に300ml以上は飲まない)。
トイレが近くなることを気にして飲まないことは危険です。スポーツ飲料は血液、体液のバランスを最適に補正するので、真水やお茶と違い、汗をかく環境では、尿量を増やしません。
冷たい物はお腹が冷えて身体に悪いと思われがちですが、熱中症対策に適した飲み物は5~15度。
冷水は胃に留まる時間が短く、速やかに小腸に移動し、吸収されます。
口もとから胃、腸を冷やせば深部から体がクールダウン、精神的、気分的にも爽快感が得られます。冷温を長時間保てるハイドレーションボトルや保冷機能が備わったボトルケースを活用することをお勧めします。