青物ジギング入門好機 【伊勢湾のタックル・釣り方・釣行の流れ解説】

青物ジギング入門好機 【伊勢湾のタックル・釣り方・釣行の流れ解説】

北西の季節風が吹き、朝夕がめっきり冷え込むようになると、伊勢湾は青物でにぎわうようになる。そう、中部エリアのジガーたちが心待ちにしていたシーズンだ。バットから絞られるロッド、うなるドラグに心躍らせるシーズンの到来だ。

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オフショア ソルトルアー

釣行の流れ

タックルとジグがそろったら、いよいよ釣行計画を立てよう。本紙オフショア釣況欄の伊勢湾界隈のルアー船でいえば、愛知県・南知多町篠島のWING(大井出船)、片名漁港の祐英丸、同じく片名漁港のBLUE DRAGON、大井漁港の海正丸、蒲郡市西浦漁港の隆盛丸。三重県なら鳥羽市安楽島の強丸がそうだ。

どの船の船長も親切でビギナーには適切なアドバイスをくれるため、初めてでも釣行しやすい船ばかりだ。しかも現在11月21日時点でワラサ爆釣中ということもあり、ぜひ釣行してほしい。

青物ジギング入門好機 【伊勢湾のタックル・釣り方・釣行の流れ解説】ヒラメもうれしいゲスト(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

船が決まり釣行日が決まればまず電話予約。釣れている海域だけに土日はもちろん、平日でも満船になりやすいので予約は早めに。その際必要なジグの重さ、ヒットカラーなどを聞いておこう。

そして前日の午後7時すぎに、出船できるかどうか確認の電話をしよう。出船できるのであれば、集合時間と場所、出船場所をしっかり確認しておくこと。指定された時間の10分前には到着するようにし、余裕を持って準備しよう。

船長が来て釣り座が決まるわけだが、くじ引きの船もあれば予約順の船もある。釣り座が決まれば船長の指示に従って速やかに荷物を積み込む。

いざ実釣

ポイントに着いて船長から合図が出れば、いよいよジギング開始。水深が浅ければスピニングでジグを少しキャストして横の釣り、深ければベイトタックルで真下に落とし込む。

ジグが底に着いたら、すぐにクラッチを入れて(スピニングの場合はベールを返して)巻き始める。アクションはワンピッチが基本だが、シャクリの幅はあまり大きくしないことを心がけよう。

船が多くプレッシャーが高い伊勢湾では、日本海のようにジグを派手に飛ばしたり、高速巻きには反応が薄い。なるべくジグの動く幅を小さく、なおかつ止めずにミディアムスピードを心がけてシャクり続ける。水深の半分ぐらいまで探ったら、再びジグを落としてシャクり直す。基本はこれの繰り返しだ。

ヒットはシャクリとシャクリの間にゴツンとくることもあれば、フォール中のジグが止められることもある。いずれにしてもアタリがあれば、しっかりアワセを入れてハリを青物の口に貫通させることが大事だ。

ファイトは強気で

ラインの太さにもよるが、ドラグは少々きつめで構わない。乗合の場合、必要以上にファイトに時間をかけすぎるとオマツリの原因になるし、バラシのリスクも高くなる。少し強めに引っ張ってラインが出るぐらいのドラグ設定が理想だ。

10数年前に比べ、今のPEラインは飛躍的に強度がアップした。ワラサクラスならPE1号でほとんどラインを出さずにキャッチできるほどだ。強引すぎるファイトは禁物だが、慎重すぎるファイトもNG。ある程度強引に魚の頭をこちらに向かせ、巻けるときはゴリゴリ巻いて魚を浮かせてしまおう。

青物ジギング入門好機 【伊勢湾のタックル・釣り方・釣行の流れ解説】ブリより人気のあるサワラ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

ランディングは船長がネットですくってくれる。ここで注意点。魚からハリを外す際、絶対素手でってはいけない。魚が暴れてハリが刺さる事故は、今まで何度も起きている。ハリを外すときは、必ずプライヤーを使うようにしよう。

初めて大物を釣って舞い上がる気持ちは分かるが、最後に事故を起こしては何にもならない。ここだけは必ず気をつけていただきたい。釣った魚はナイフで絞めて血抜きした後、氷の入ったクーラーへ入れておく。

以上が実釣の流れだ。伊勢湾は一年で最も熱くなる時期が今から年明けにかけて。ぜひ青物との力勝負を味わっていただきたい。

<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2021年12月3日号に掲載された記事を再編集したものになります。