いよいよシーズン開幕となった瀬戸内のイイダコ釣り。今回は、少しでも多くのイイダコを釣るために、私の道具の工夫や、誘いのテクニックを紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)
速い潮対策
イイダコがバンバン抱いてくるときには、シャクって聞きアワせるインターバルも短い。抱きが緩慢になってくると、聞きアワせる時間を長くする。これは、抱きつくまでの時間的余裕を与えるためである。そして、底をコロコロと引きずっているときは、イイダコは抱いてこないので、底でステイする時間を長くすることだ。
とは言っても、潮が速く流れると仕掛けが動くので、底で動かないでじっとステイする時間が短くなる。そんときのテクニックは、オモリスッテのオモリを重くして、どっしり動きにくくすること。もしくは、PEラインのイトふけを多くとって、潮に引っ張られないように時間を稼ぐことである。
このときに気をつけないといけないのは、あまりイトふけを出し過ぎると、隣の釣り人と仕掛けが絡まってしまうことである。そして、隣の人との仕掛け絡みを少なくする方法として、許されるなら、仕掛けの投入場所をできるだけ潮下に投げることである。こうすることで、ミチイトが張るまでの時間稼ぎができ、ひいてはイイダコが抱きつく時間稼ぎになる。
ラッキョの活用も
今年は長雨による水潮でマダコも絶不漁、漁師はあがったりである。イイダコも同じで、例年よりも数がかなり少ない年である。こんな時は、一人500匹じゃ300匹じゃと、過去の栄光にこだわっただけでは、足下をすくわれてしまう。重要なのは、初心に返ることである。私の場合は、昔からの仕掛けに戻して、1匹ずつ丁寧に釣り上げていくことが大切だと思っている。
昔の仕掛けってなんだ?それは、ラッキョである。そう私はカレーには福新漬けでなくて、ラッキョが好きなのである。昔のイイダコスッテ仕掛けには、ラッキョが付いていたのだ。「そんなの言われても、ラッキョをスーパーに買いに行っても、仕掛けの作り方がわからないわ」と言う方に朗報です。釣り具店には、シリコンかゴム製のラッキョを模した仕掛けが売られている。これで丁寧に釣り上げていくのである。
カスタムを楽しもう
それでも、市販の仕掛けでは物足りないので、手を加えてしまのが釣り人の性である。たまたま、タイラバのゴムネクタイがあったので、スッテにつけてみた。すると、3連チャンで抱きついてきた。何でもやってみるもんだ。
それから、ラッキョ型のスッテの後ろに、小型のエギをつけてしまった。これは、ラッキョスッテから、ポロンと外れたイイダコ後ろのエギで掛けたり。聞きアワせにシャクっ時に後ろのエギがフワフワと誘うので、抱きつかれるという考えである。
初心に返りなさいと説明している割には、性懲りもなく2段仕掛けにしているし、オモリも下になるようにしなさいと説明しているにもかかわらず、上のラッキョにオモリが付いている。大抵の釣り師は、説明していることと自分がやっていることが違うと言われるが、私もその枠から外れない釣り師である。
釣れないのに、同じ事を続けると、結果は釣れないに決まっている。そんな時は、何かをかえるのだ。皆さんも、スッテ仕掛けをかえたり、スッテの色をかえたり、シャクるタイミングをかえたり、場所をかえたりするでしょう。
数が釣れなくとも、自分なりの正解を見つけて、いろいろ試してみてはイイのダコではないでしょうか?正解が見つかると楽しいからね。絶不漁と言われても、イイダコ釣りはやめられませんなあ、だって地球は僕らの遊び場だもの。
<濱堀秀規/TSURINEWSライター>