大阪南港は今年もチヌ・キビレの魚影が濃い。とはいえ最盛の夏のシーズン終盤、先日の釣行では少し苦戦した。予想以上に動かなかった潮に苦しみながら、何とか2尾を手中にした釣行をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
当日の状況
8月29日の釣行。18時~20時まで釣った。潮回りは中潮で、21時ごろに満潮。風はほぼ無風。潮が上げてくるのが遅いといえば遅いが、涼しいし、海のコンディション的にもやりやすい。ただ到着して一点、気になったのが、潮位の低さだった。
私がライトブリームで入るポイントは、潮見表で130cm程度の潮位があれば、しっかりとレンジがある海になる。しかし今回はそのデータ上の数値と、現場の海の様相がまるっきり違っていた。しかも無風ときていて、多少の潮っ気、波っ気もない。チヌはそこまでスレやすい魚ではないが、こういうベタ凪ぎの海では、結構ルアーを見切るのだ。
時合いに気配はあるも
夕マヅメ。夏が終わりかけて、秋に近くになり、時合いの時間も短くなっている。初投からショートバイトがあったが掛けきれず、その後も何度か突かれたが、結局小さなキビレ一枚のスレ掛かり(?)に終わった。
おそらくワームを食い損ねて、身体を反転させたところで掛かっているのだろう。ちなみにこの夏、なぜかキビレ、チヌのスレ掛かりが多かった。私は今季にタックルをライトブリーム用に新しく持ち替えたので(アジングタックルからメバリングタックルに)、あるいはその違いで、こういう「反転スレ掛かり」をモノにできているのかもしれない。
カサゴも一尾追加した。ボトムにベタッとつけて誘っているとカサゴになってしまう。
手数をすべて試す
日没後、新月回りでほとんど海面の視認が効かない状況となる。魚の活性が低い上、潮がとにかく動かないので、こちら主導でなんとか「きっかけ」を作りたい。
ジグヘッドのウェイトチェンジ、ワームのサイズチェンジ、カラーチェンジ、リトリーブ速度の変化。いっそ巻きの釣りを捨ててキワのふわふわ釣り。レンジを細かく切って、小さなワームを見せたり……。そういった心づくしがことごとく無視されてしまう。
ダート、メタル、これもダメ。
スモラバで40cm級ヒット
ほとんど唯一投げていないルアーがあって、それがスモラバ。トレーラーにいつもの2inchのバスワームをつけて、もぞもぞとノーアクションでラインスラックだけとるような、どこで何をやっているのかもわからない釣りをしていると、ぐいんとサオがひったくられ、40cm級のキビレがヒット。
この1/16ozのスモラバは、以前、釣具店でのリールのイトの巻き替えの待ち時間、特価品200円で出ていたのを購入したもの。また、この夏、一度ルアーケースを河口の釣り場の草むらでひっくり返してしまった際、大汗をかきながら最後に救出したものである。あのとき拾えておいてよかった。なんとなくこのスモラバでチヌは釣れるだろうというイメージが最初からあったのだ。