日本海タイラバのヘッド
狙う水深が状況によって変わるため、使用するヘッドの重さも60~200gと幅広い。出番が多いのは80~150g。マダイがナーバスだと、タングステンのものが強さを発揮することがあるが、逆に大きなシルエットが有効な場合もある。
さらにいえば、特定のフォール速度に反応することもあるので、重量、素材と多彩なラインナップを用意しよう。
ヘッドの形状については水切りの良い波動を出さないタイプ、引くとウォブリング(左右に揺れる)し波動を出すものなど、特性の違うものを用意し、その日のマダイの好みに合わせる。
なお、ヘッドのカラーについてはあまり関係ないという声も多いが、特定の色に偏食する日や時間帯があるのも事実。
ちなみに当地でよく使われるカラーは、グローや赤、赤金。これにオレンジや緑金で補完する。なかでもグローはこの時期の必須カラーで、イカを食べているときに無類の強さを発揮することが多い。
日本海タイラバのユニット
組み合わせは無限なので細かなケースごとの解説は避けるが、大まかな話としてまずはネクタイから触れていく。
マダイがイカやイワシなど遊泳力のあるベイトを食べているときは、カーリーやウェーブ形状の波動を出すタイプが効果的。カニなどを食べているときは、渦巻き形のカーリーが威力を発揮するケースがある。
一方マダイがナーバスだったり、アミなど泳ぐ力が弱い生き物を食べているときは、波動が弱い極細のストレートやウェーブ状のものがマッチする。標準的なストレートタイプは中間的な位置づけだ。
カラーはケースバイケースだが、グローは必須。赤、オレンジ、チャートも定番で、緑とピンクも補足アイテム。最近はケイムラカラーも高い実績を上げている。
また同じ色でも、半透明とそうでないもので食いに差が出たりする。アミやシラスなど、微細なエサを食べているときは、半透明が効くことが多い。
スカートについては、ムギイカなど大きなエサを食べているときは、シルエットにボリューム感を出すため、組み込む量を増やす。ベイトが小さければその逆で、地味に誘いたい場合はほんの数本ちょろりと組み込む。
また、潮の流速とユニットの抵抗を考え、スカートの本数を調整して、タイラバが流れやすくしたり、流されにくくするのもテクニックだ。
どのくらいの量が適切かは、状況ごとに規格があるわけではないので、ラインの流れ方を見ながら加減したり、よく釣っている同船者がいたら、その人のユニットを見て判断しよう。
なお、マダイは雑食性が強い生き物。日によって食性が変わったり、同じ日でも場所によって食っているものが違ったりする。ゆえに、タイラバのユニットはこの嗜好に左右され、これが鉄板ということは言えない。
だが、ひとつ断言できるのが、当海域の大型マダイは、この時期好んでムギイカを食べている確率が非常に高いこと。地元には「イカ着きのタイはでかい」という格言があるほど。よってイカを意識してユニット編成を行うことが、型狙いの基本となるだろう。