メバリングには天候と月回りが関係する。天候に関しては土砂降りでなければひとまず釣りになるが、月回りを意識すると、特に常夜灯下では釣果が伸ばしやすいはず。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
何よりも風が大敵
空は雨か晴れか曇りか、天候で釣果はそこまでかわらない。ただメバリングは冬の釣りではあるので、晴れてくれるに越したことはない。言うまでもなく、雨天時には消波ブロック帯に乗ってはいけない。危険だ。
天候に関していえば、何よりも困るのは風だ。風が強く吹いていると、メバリングはやりにくい。ただ冬の風はヤマをはりやすい。大体が北風だ。その北風をフォローで受けるかアゲインストで受けるか、そこはアングラーのやりやすさ次第だが、強風もあらかじめ計算に入れて釣りができる。もちろん、風裏ポイントがあればベストだろう。
釣行前には必ず風速を確認する習慣をつけたい。大体3m程度までが、ライトゲームで釣りになる風速だ。また遮蔽物のない海で吹く風は街中よりもきつく感じられるので、たとえば風速4mと出ていたら、現場では5mの強い風が吹いていると考えて、風向きも考え釣りの計画を立てなければならない。
小雨で活性が上がることも
メバリングは、なぜが小雨で活性が上がることが多い。筆者の経験上、まったく釣れる感じもしなかった海が、小雨がきっかけになってメバルがアタり始めることがよくある。
理屈は謎だが、パターンの一つだ。もしかすると小雨が降ることで海中が微妙に刺激されてプランクトンが増殖し、それをメバルが捕食し始めるのかもしれない。低活性のときに小雨が降り始めると、アジも同様によく釣れ始める印象がある。しかもアジの場合は川に差し込む。これもなぜかわからないが、筆者のメインフィールドである大阪南港ではよくある。
新月回りの常夜灯下はホット
月回りに関して言うと、新月回りの常夜灯下がいい。新月とは、月が見えない状態だ。つまり夜に光量が少ない。そのため、常夜灯の光の明暗がはっきりと出る。暗の部分ではメバルが釣れ、明の部分ではアジが釣れる。
ただ、常夜灯下はスレやすい。そして新月の夜、アジが明の部分に群れていると、どうやらメバルはその群れを嫌がるらしく、暗にタイトに付く。レンジが入ることもある。狙いは絞りやすいし、釣りやすいのだが、特にリリースメインで釣っているとアッという間にスレるので、ある程度キープ用バケツに溜めてからリリースするなどの対策が必要だ。
また新月回りの大潮で常夜灯下に明暗がはっきり出ている絶好の条件の日は、どちらかといえば光の範囲に投げて、アジを狙った方がいい。活性がいいと、途切れず釣れ続ける。ただ注意したいのはやはりリリースで、釣って適当に放るとその個体のサイズの群れはスレてしまう。やはり何匹か釣ってからまとめて放した方がいいだろう。
満月回りは常夜灯下の効果が薄れる。そして漁港に入るアジを捕食するイカの活性が上がる。ついでにそれを捕食するタチウオの活性も上がる。よってアジは少し釣りにくい。メバルはこれらの食物連鎖とはあまり関係がないところで、普通に釣れる。
ただ月の光量で常夜灯効果が薄くなるので、満月回りには漁港の真っ暗闇ポイントでメバルを探そう。ただ、ポイントをサーチするときにヘッドライトで水面を照らすのは控えめに。それでメバルが人の気配を察知して釣れなくなることもある。