今さら聞けないアジングのキホン:ゲスト代表『サバ』との釣り分け方

今さら聞けないアジングのキホン:ゲスト代表『サバ』との釣り分け方

アジングをしていると、よく釣れてくるのが「サバ」。よりストイックな釣りをしたいなら、この2種は釣り分けられなくもない。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)

アバター画像
井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

×閉じる

ショア ソルトルアー

アジとサバは混泳する

見た目も似たような魚であり、似たような行動パターンをとるアジとサバは、入っているときは、同じ海の、同じレンジを混泳する。これが厄介だ。

しかし、サバはアジのようにリグをひったくっていかない傾向にある(大型は除く)。リグに対し「じゃれつく」ようなアタリを出す。これを無視すれば、つまりアワせなければ、同じポイントに2種が混泳していても、釣り分けることができるだろう。

今さら聞けないアジングのキホン:ゲスト代表『サバ』との釣り分け方アジングで釣れたサバ(提供:WEBライター・井上海生)

サバが集中するスポット

筆者の経験上、サバはアジと違い、ポイントの中でも「ある箇所」に集中する魚のように思う。たとえば常夜灯下のポイントでは、その光の範囲の中にだけいて外にはいない、というようなイメージ。闇ポイントでも同様で、実は「特にサバが集中しているポイント」がある。

そこで、釣りをしているポイントでサバが混じってきたら、少し移動するか、キャストする向きをかえて、そこでアジの反応を探るといい。アジがたくさんいるホットスポットと比べてアタリは薄くなるが、その分アジ特有の「コン」というアタりを確実に感じられて、釣り分けられたときは気持ちいい。

しかも、ホットスポットを外した場所で釣れるアジは大きいような気がする。おそらく群れから外れた警戒心の高い個体が、少し離れたポイントについているのだろう。

今さら聞けないアジングのキホン:ゲスト代表『サバ』との釣り分け方向きをかえてキャストしよう(提供:WEBライター・井上海生)

ノらないアタリ=サバ?

少し話がそれるようだが、この時期(初秋)アジングをしていると、アタるけどノらない小さなアタリがよくある。これを深追いするとロクなことにならない。私も何度かそのアタリを手を尽くして掛けたことがあるが、大体、極小アタリの正体は小サバだ。

それが時合いの場合、「こんなやつを釣るために時間をかけてしまった」と後悔することになる。ノらないアタリはサバと考え、サバが大量発生している場所から少し離れて、水面の気泡(この下にアジのベイトであるプランクトンが滞留していることが多い)や潮流をヒントに少しポイントに移動し、冷静にレンジを刻んでアジを狙うべきだ。

なぜサバは嫌われるのか?

アジンガーはサバを少し「嫌がる」とまでは言わないが、「ちょっとな…」と微妙に思うことが多いようだ。これは、単に引き方が気に入らない、という理由が第一にあるだろう。アジの小型魚ながら引き込むような力のある動きに対して、サバは横に走る。テトラ帯などでやっていると、最悪、ストラクチャーにラインを擦ってブレイクしてしまいかねない。

また、釣った魚を保管しているとき、また締めるときにも、サバは少し厄介だ。釣ったことのある方はご存知の通り、サバは陸に上げると、異常に暴れる。キープ用のバケツから飛び出してしまうこともよくある。

そして、さらに大きな問題は、氷締めをするときだ。例によってサバは氷締めの際にもビチビチバタバタと猛烈に暴れるので、その動きがアジに伝染したりして、アジも暴れ、本当は1分程度で終わる氷締めに少し時間がかかり、身の締まりが甘くなる。つまり、食味が落ちてしまうことがある。

以上が、アジンガーからサバが敬遠される理由だろうか。筆者自身はサバは好きな魚だが、足がはやく当日調理がマストなので、少し面倒ではある。

サバ釣りも楽しい

アジングで釣れるアジとサバ、まあ仲良くニコイチで扱うのもいい。こういう回遊魚が接岸している時期は限られる。秋から初冬にかけて、楽しく数が釣れればそれでOKだ。けれど、自分の腕試しに、釣り分けてみるのも一興である。

今さら聞けないアジングのキホン:ゲスト代表『サバ』との釣り分け方アジとサバをニコイチで扱うもよし(提供:WEBライター・井上海生)

<井上海生/TSURINEWS・WEBライター>