山梨県富士河口湖町にある精進湖は、長年の定期放流により魚影は特濃。最近は、型も良くなっている。長竿チョウチンでダイナミックなアタリを楽しむのもいいし、浅ダナで数釣りを狙うのも良し。今回は本湖エリアの舟宿から出舟してガイドしよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 伊藤さとし)
山梨県・精進湖の概要
本栖湖、精進湖、西湖は大昔「せの海」と呼ばれ、同じ一つの湖だった。それが富士山の噴火によって溶岩が流れ込み、それぞれ3つに分断された。3湖の海抜が900mと同一なのはそのため。また水位変動も同じように起こるので、地中のどこか(地下水脈などを通して)で3湖はつながっているとも言われている。
定期放流で魚影が特濃
今年の精進湖(西湖・本栖湖も同じ)は例年に比べて極めて高水位で、今日に至っている。梅雨時の長雨が影響したと言われるが、原因はそれだけではないだろう。
ただここにきて西湖が水位を下げ始めた(西湖落としを通じて河口湖へと放水)ので、精進湖の水位も減水傾向となる。減水途中だと食い渋ることが多いが、長年の定期放流によって魚影が特濃の精進湖ならさほど影響はない。しかも最近は西湖を上回るほどの良型がそろうことも多い。
ヘラ釣りのポイント
本湖だと中央、天神、村浜、大割れ・小割れなどの各ロープが人気だ。どこが釣れているかなどは、同湖を熟知した金風荘・渡辺オーナーに相談して決めるのがベスト。その日の風向きなどを予想して、ベストのロープと着舟位置を指示してくれるはずだ。
ポイントだけではなく同氏は釣技のほうもベテランなので、親切ていねいに攻略法や釣り方も解説してくれるはずだ。
オススメの釣り方
今期は高水位のため、底釣りポイントは限定的。そのため宙釣りをメインに紹介する。
浅ダナ両ダンゴ
管理釣り場のように打ち返しのリズムで数釣りを目指すが、ベタなぎの時にはあまり向かない。竿10~13尺、タナ1本半~2本。8~9尺でも釣れないことはないが、舟べりをウロウロする大型のコイがエサを追ってしまうことがあるので要注意。
以下は標準的なタックル例。道糸0.8~1号、ハリス0.4~0.5号30〜40cm、ハリ上下ともバラサ5~6号。ウキはパイプトップの浅ダナ用でB6~7cmで1g(0.3mm厚の板オモリで1.5cm分相当)のオモリ負荷が目安。
エサは凄麩、バラケマッハ、カルネバ各200㏄+水200㏄で30回ほどかき混ぜて2~3分放置したあとに、浅ダナ一本100㏄で締めたしっとりネバタッチが基エサ。ボソ感が強いとあまりよくない。小分けして押し練りを加えながら2~3節ナジませる。ウキの動きが悪い時はバラケマッハ、活性が高くナジミ幅が出にくいなら浅ダナ一本で調整する。
浅ダナセット
両ダンゴの仕掛けをそのまま利用してハリス上8~10cm、下15~18cm、ハリ上バラサ6~8号、下とろ掛4~5号。バラケエサは両ダンゴ用をそのまま使い、食わせはヒゲトロ。
チョウチン両ダンゴ
長竿ファンにはうってつけで豪快な釣りが楽しめる。天候(風など)に左右されづらいのも魅力だ。キモは竿の長さ。日並みや時間帯で適正ダナが変わるので、小まめな竿替えが釣果を伸ばすコツ。
竿15~21尺、道糸1~1.2号、ハリス0.5~0.6号上40~50cm下50~70cmで段差は10~15cm、ハリ上下ともバラサ6~8号。ウキは細パイプまたはPCムクのロングトップで、仮に竿15尺ならB8~10cm(オモリ負荷2g)が目安。
エサは凄麩、バラケマッハ、カルネバ各200㏄+水200㏄で30回かき混ぜて2~3分放置してから浅ダナ一本200㏄が基エサ。これを小分けして使うが、いきなり強く押し練りせずナジミ幅を見ながら徐々にエアを抜いたり練り込むのがコツ。
<週刊へらニュース 伊藤さとし/TSURINEWS編>
精進湖
舟代:当年度放流バッジ所持者¥3000、一般は¥3600(それぞれ入釣料込み)。
出舟時間:8月末まで午前5時、9月は5時30分、10月以降は6時。
問い合わせ:金風荘 TEL=0555(87)2020