これから「沖磯」デビューを考えている方に向けて、必須アイテムやお役立ちアイテムを紹介。上中級者の方も整理も兼ねて参考にしてほしい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・永井靖基)
「沖磯」での釣りとは
「沖磯」での釣りは、渡船屋に船で沖に点在している磯に運んでもらい、そこで釣りをすることを言う。沖磯は解放感や期待感を存分に味わえる場所。地磯と違い潮の流れが速い、水深が深いなどの場所が多く、大物への期待感に溢れる場所であることが多い。
メジナ(グレ、クロ)や黒鯛(チヌ)、季節によってはイサキやシマアジなど狙える魚種は豊富。主に上記のような魚を狙うフカセ釣りを上物と呼び、石鯛などを狙う釣りを底物と呼ぶ。
アイテム10選
そんな魅力にあふれる沖磯での釣りだが、今回は沖磯での釣行に持っていくべき、タックル以外のアイテム10選を紹介していこう。
1.予備の仕掛け
予備の仕掛けは必須。筆者の場合は針、ウキ、ライン、偏光グラス、リールからロッドまで予備を用意している。沖磯の場合、故障や破損といった危険性は普段の釣りより格段に上がる。落水や高波にさらわれるようなことがあっても、なかなか簡単に船頭を呼んでやり直すことができない。最悪の場合、せっかくの釣行が海を眺めて終わってしまうかもしれない。
2.圧縮タイプの集魚材
ふいに波を被ってしまったり、自ら水を入れすぎてしまうこともあるかもしれない。はたまた前半からまきエサを打ち過ぎてしまい、後半足りなかったりと出番は思っているより多い。
3.ライト
ヘッドライトとカンテラの様な設置型の2種類をお勧めする。ヘッドライトの長所は、自分の目線に合わせて光が動くことである。まだ薄暗い状況での磯渡りで重宝することは間違いない。もちろん、手元を照らすことでより早く仕掛けの準備もできる。
また、設置型のライトは広範囲を照らせることが長所になる。もし仮に日が落ちるまで磯に取り残されてしまうような状況で大いに役に立つ。もちろんその様なことはそうそう無いが、備えあれば憂いなしである。
4.ナイフ
できれば刃の部分が収納できる物をお勧めする。渡船時は荷物を素早く受け渡したり、磯の凹凸や斜面で転がったりと決して慎重に扱われるとは言えない。そんな時に刃が飛び出して、ケガをする可能性が大いにあるからだ。用途としては多岐に渡る。
5.大型のごみ袋
多かれ少なかれ、ゴミは出てしまうものであり、それらを集めるのはもちろん、あえて大型なのは帰りにバッカンごと包んでしまうと車の汚れや臭いのリスクを軽減できる。あまり無いとは思うが自分の体験談として、急な天候の変化で気温が下がった時にゴミ袋を着て暖を取ったこともある。これらの理由から大型をお勧めする。
6.水分と保存食
四方を海に囲まれた沖磯で油断してはいけないのが水分の確保。喉の渇きや空腹は集中力や体調に影響する為、多めに用意しておく。自分は心配性で、もしこの沖磯で取り残されても2~3日は耐えられるようにと水と保存食を道具箱に忍ばせている。
7.防虫剤・殺虫剤
快適な釣りに欠かせないのが虫対策。筆者の場合、防虫剤と殺虫剤も忍ばせている。あくまで海を汚さない程度の使用を心掛けている。
8.ライフジャケット
ライフジャケットは渡船を利用するには必須である。着用していないと、乗船拒否をされてしまう。もちろん、自らの身を守る最重要な物なので常に着用しておくこと。
通常、磯釣り用のライフジャケットには多くのポケットがついており、多種多様な仕掛けを一纏めにしておけるメリットもある。釣果アップの重要項目には手返しの早さがあり、これを上手く使えるかどうかも頭に置いておくと良い。
9.携帯電話
渡船によっては携帯電話の所持が必須なところがある。船頭の電話番号を登録する。用途としては、何かあった時はこちらから迎えの連絡や、アドバイスをもらう、もしくは急な天候の変化の予兆等があった時には船頭から連絡があり、迎えに行く連絡手段として使用される。
水没の危険があるのでビニール袋に入れておく、尻手ロープやサルカン等で繋いでおくなどの工夫もしておいた方が良い。
10.楽しむ心
釣りは自然相手のレジャーだ。どんなに準備を万全にしたからといって、釣れる日もあれば当然釣れない日もある。「これがあれば釣れる」というアイテムなど存在しない。せっかく沖磯という非日常的なロケーションに身を置いているにもかかわらず、「釣れないからつまらない」はもったいない。沖磯釣行を楽しもうとする「前向きなマインド」で、釣行全体を満喫したもの勝ちではないだろうか。
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