『ホタテの貝殻』を新型コロナウイルス対策に活用? 医療の現場にも

『ホタテの貝殻』を新型コロナウイルス対策に活用? 医療の現場にも

withコロナの時代の必須アイテムが、アルコールや次亜塩素酸スプレーなどの消毒グッズです。その中に、「ホタテの貝殻」を活用したものがあるようです。

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『ホタテの貝殻』でコロナ対策?

株式会社Be・GLAD一陽(一陽染工株式会社内)が、ホタテの貝殻を活用した抗菌アイテムシリーズ「ウィルスファイター」を発表。シリーズでは、マスク、抗菌水溶性スプレー、医療用防護服などの商品を展開しています。

「ホタテの貝殻でウィルス対策…?」と疑問を持ち、その効果やホタテの貝殻活用の背景について同社に取材してみました。

ウィルスファイターの効果

まず、ホタテの貝殻が抗菌アイテムになるまでの過程を聞いてみました。

同社によると、「ウィルスファイター」の主成分は「ホタテ貝殻焼成カルシウム」と呼ばれる物質で、ホタテの貝殻を約1,000℃の高温で焼き、パウダー化したもの。

この物質に水を加えると、強アルカリ性の水酸化カルシウムとなり、ウイルスに対して高い抗菌・除菌効果があるそう。ちなみに、ウイルス除去と抗菌性試験による、しっかりとしたエビデンスが得られているようです。

『ホタテの貝殻』を新型コロナウイルス対策に活用? 医療の現場にもホタテ貝殻焼成カルシウムが主成分(提供:photoAC)

ホタテ貝利用の背景&メリット

また、ホタテの貝殻に着目した最大の理由は、「ノンケミカルで体に害が少ない」という点。使用しているホタテも国産の天然素材とのこと。アルコールや次亜塩素酸などの抗菌グッズが肌に合わない方にも有効かもしれません。

また、販売元の(株)Be・GLAD一陽は「特殊染色技術」に強みをもつ企業のグループ会社。先述した「ホタテ貝殻焼成カルシウムパウダー」を、繊維や樹脂などの素材にコーティングできる技術を持っていたのも、取り組みの背景にあるようです。

どんな商品に使われている?

次に、ウィルスファイターの商品例をご紹介。

1.マスクフィルター

商品の中で、私たちに最もなじみ深いのがマスクフィルター。特殊技術でホタテ貝殻焼成カルシウムパウダーをコーティングし、抗菌・除菌効果が期待できます。マスク内は水分を伴うため、強アルカリ性による抗菌力もアップするとのこと。

『ホタテの貝殻』を新型コロナウイルス対策に活用? 医療の現場にもマスクフィルター(提供:株式会社Be・GLAD一陽)

2.水溶液スプレー

また、ホタテ貝殻焼成カルシウムに精製水を加えた水溶液スプレーも。マスクの外側に噴霧したり、家具を拭いたりすることができます。

『ホタテの貝殻』を新型コロナウイルス対策に活用? 医療の現場にも抗菌水溶液スプレー(提供:株式会社Be・GLAD一陽)

3.医療用ガウン・防護服

ホタテ貝殻焼成カルシウム粉末を塗布した不織布を使用した、医療用のガウン・防護服。表面に付着したウイルス・菌を除去する効果があるとのこと。

『ホタテの貝殻』を新型コロナウイルス対策に活用? 医療の現場にも医療用ガウン・防護服(提供:株式会社Be・GLAD一陽)

購入できる場所

ウィルスファイターの商品は2020年5月末から販売を開始しており、マスクフィルターなどは一般の方でも同社のホームページから購入することができます。医療用の商品は、医療機関から優先的に販売するとのことです。

商品に込めたメッセージ

株式会社Be・GLAD一陽は、「新型コロナウイルスで大変な想いをしている方に、本当に喜んでもらえる良質な商品を提供したい。弊社ができることから取り組みを開始し、少しでも社会に貢献ができれば幸いです。」との想いを商品に込めている。

新型コロナウイルスが誰にでも身近な時代になりつつありますが、それと同時に、様々な分野で対策が進んでいくのかもしれません。

取材協力:株式会社Be・GLAD一陽(一陽染工株式会社内)

<TSURINEWS編集部>