フカセ釣りにおける『サルカン』の選び方 素材ごとに特徴を解説

フカセ釣りにおける『サルカン』の選び方 素材ごとに特徴を解説

フカセ釣り仕掛けの関節であり、結束部に当たるサルカンを気にしたことはありますか?今回は普段何気なく使っているけれど、実は奥が深いサルカンの世界を紹介します。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)

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宮崎海人

鹿児島在住の磯釣り師でメインは尾長グレ、アラを狙っています。70超の尾長グレを獲るために頑張ります!

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海釣り 磯釣り

目次

「フカセ釣り」、の概要

フカセ釣りとは本来、ハリと糸だけの釣りです。それにウキをつけて投げたり、ウキを目視してアタリを取る…、そういったウキを使うフカセ釣りをウキフカセ釣りといい、現代ではフカセ釣りと言えばウキフカセ釣りをイメージする人も多いハズです。

フカセ釣りの基本タックル

全長5m前後の磯竿に2000~3000番のスピニングリール、ウキ止め、ウキキャップ、0~1号負荷のウキ、ゴム管、サルカン、ハリス、ハリと、使用するアイテムが多いのも特徴です。そのため、細かなアイテム一つで釣果が左右されるなんてことも多々あります。今回は、普段何気なく使っている小道具「サルカン」について考察してみます。

フカセ釣りにおける『サルカン』の選び方 素材ごとに特徴を解説一般的なフカセ仕掛け例(作図:WEBライター・宮崎海人)

サルカンとは?

まず、サルカンとは釣りの仕掛けに使われる連結具です。別名「ヨリモドシ」とも言います。道糸とハリス、ハリスとルアーなど様々なものを連結できます。そしてフカセ釣りにおいてもサルカンは、初心者はもちろん上級者までにも使用される万能の小道具です。

サルカン使用のメリット

まずは使用するメリットから紹介していきましょう。

仕掛けの交換が楽

フカセ釣りでサルカンを使用する一番のメリットは、道糸とハリスの連結です。刻々とかわる塩分濃度や水の流れ、様々な天候の中で、特に寒の時期には毎回のように繊細な釣りが求められるフカセ釣りは、ウキの交換やハリスを交換するときに直結とは違い、断然結びが楽になり時間短縮になります。

糸ヨレを防げる

サルカンは種類によって中に回転軸が搭載されており、道糸やハリスまたはルアーなどの糸ヨレを小さくしてくれる性能があり、フカセ釣りにはほぼ必須と言っていいほどの小道具です。糸ヨレは糸クセや絡まり、トラブルの原因になるものです。

オモリの代わりになる

実はサルカンはオモリにもなってしまう優れものなんです。金属サルカンやステンレスサルカンといった、いろいろ種類が発売されていて、サイズも多々あります。ウキのサイズに見合った表示のサルカンを付けることで、そのウキの浮力をナマリやガン玉を打つことなく打ち消してくれるのです。

サルカン使用のデメリット

そんな素晴らしい小道具のサルカンですが、実はメリットばかりではありません。次はそんな万能な小道具であるサルカンのデメリットを紹介します。

仕掛けが重くなる

口太グレやクロダイ釣りで、冬の水温低下時や尾長グレが水面で乱舞する場合のフカセ釣りでは、かなり繊細な仕掛けが求められます。ウキを水面ギリギリの浮力、またはウキごと沈めたり、魚の食いが悪いときはハリを小さく、ハリスを細く、ガン玉すら打てないという状況下でサルカンの重さはかなりネックになります。

もっとも小さいサルカンを使っても、仕掛け投入の際にはサルカンから沈下することが数多く見られ、仕掛け投入時にサルカン先行の形になり食いが悪くなることや、エサが落ちていかないということがあります。

結束部が増える

釣り糸は結束時に摩擦を利用して締めますが、釣り糸は熱に非常に弱く、締める回数が多くなるほど摩擦で熱を生み出すため、結束強度は必然的に落ちると言った矛盾する性質を持っている糸です。

そしてサルカン使用時は結び目を2つ作るため、摩擦を2カ所も作ることになり、釣り糸は表示されている号数より弱くなってしまい強度に不安が出てきてしまいます。

サルカンの素材

フカセ釣りで主に使用される、サルカンの素材について紹介します。

サルカンの素材は何種類かあります。その中でも、フカセ釣りでよく使用されるのがステンレス製と樹脂製の素材です。ステンレス製のサルカンにはタル型サルカンやスイベル型サルカンなどがあり、色も形も様々です。

フカセ釣りにおける『サルカン』の選び方 素材ごとに特徴を解説よく見られるサルカン(提供:WEBライター・宮崎海人)

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