ほとんどの釣り人が狙う魚種を決めて釣行しているが、本命のターゲットの他にたくさんのゲストフィッシュがヒットしてしまう。釣り人にとって厄介者だが、意外とおいしい魚もいる。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・伊藤拓摩)
淡水ゲスト魚の唐揚げ
今回はゲストフィッシュを食べてみよう。ということで、まずはワカサギ釣りのゲストフィッシュはシラハエとニゴイ、そして最近ブラックバスとともに勢力を拡大しているブルーギルだ。
シラハエ、ニゴイ、ブルーギルは無難に唐揚げ。ウロコを取ってから頭をカットし、内臓を取り除いてきれいに洗う。ブルーギルやシラハエは、そのまま水気をふき取っておく。ニゴイは少し大きいので、三枚におろした身を使う。
唐揚げ粉を付けて180度の油でカラッと揚げれば出来上がり。唐揚げ粉を使えば、簡単にカルシウムたっぷりの一品が完成だ。
サメの刺身はまさかの絶品
次はサメの刺し身。以前からサメ料理に興味はあったが、アンモニア臭いと聞いていたし、サメがゲストでくることもなかったので諦めていたが、ヒラメ狙いのイワシ泳がせにガツンとヒット。本命のヒラメにはフラれてしまったが、船長の「サメはうまいよ」のひと言で新鮮なサメを持ち帰ることにした。
ヒレと頭を落として内臓を取り除き、きれいに水洗い。ザラザラのサメ肌の処理は、通常の魚と違って皮を引くのではなく、はぎ取る作業になる。頭を落とした部分から、出刃包丁の刃先で縦にしっかり切り込みを入れる。5cmほど離して平行にもう1本切り込みを入れる。身と皮の間に刃先で切り込みを入れ、手で皮を持って力いっぱいビリビリとはぎ取っていく。この要領で全てはぎ取っていく。
あとは三枚におろして刺し身用にカットすれば出来上がり。臭みもなく、淡いピンクの白身であっさりしているが、脂も乗って見た目からは想像もつかない上品な味にびっくりだった。
サメの一夜干しも美味
次はサメの一夜干し。水1Lに塩100gを溶かした10%塩水に、食べやすい大きさにカットした切り身を約30分漬け込んだ後、キッチンペーパーで切り身の水気を取る。干し網に並べて風通しのいい所で一晩干したら出来上がり。
軽く焼いて食べれば、淡泊ながらうま味が凝縮されてうまさ倍増だ。またクセのないサメは、フライやムニエル、照り焼きやカルパッチョなど、まだまだレシピが増えそうだ。
これからゲストフィッシュも持ち帰って、おいしくいただこう。なんだか楽しくなりそうだ。でも必要のない魚は、優しくリリースすることも忘れないでね。
<週刊つりニュース中部版 APC・伊藤拓摩/TSURINEWS編>