3月27日(火)、山梨県南都留郡富士河口湖町にある西湖にヒメマスを釣りに出かけた。20日に解禁してから1週間がたち、まずまずの釣果報告がでているので釣行を決めた。
自然豊かな西湖
自然豊かで静かな西湖で釣りをしていると、通り過ぎる風と他舟の竿先に付けた鈴の音だけが耳に入る。
神奈川県にある芦ノ湖のような、けたたましいバイク集団や観光客の大声などは皆無だ。
都会の喧騒を忘れさせてくれる好きな湖のひとつ。
東西3.3km、南北1.5kmと富士五湖のなかでは4番目の大きさ。
湖の中央付近のボート店から出艇すると、ローボートで、どのポイントへも行けるのも魅力。
午前5時少し前に到着すると、気温0度と寒い。
ボートを借りて、入漁券を購入。
しばらく店主と雑談してから、湖岸に下りて釣り支度。
すると、間もなく出舟時刻の6時を迎えた。
水温は7度で濁りはない。
東寄りの微風が吹いているコンディション。
魚探を見ながら、湖央方面へと漕ぎだすと、初音の沖でいい反応があったので、ブイにロープを繋いで釣り開始。
水深は40m、反応は中層の16~20m辺りに出ている。
3本竿で仕掛けを16m、18m、20mに下して様子を見る。
エサは、イクラと紅サシ、ブドウ虫を用意した。
すぐに反応がでたのは、20mに設定した仕掛け。
ラインにテンションがなくなり、竿がピンと伸びている。
ヒメマスが食い上げている反応だ。
軽くアワセを入れてからゆっくり巻き上げると、23cmとまずまずの型が掛かっていた。
サイズのわりに引きが強い反面、口が軟らかくハリが外れやすいのがヒメマス。
水面でよくバレてしまうので、初めて釣行する人は慎重に取り込もう。
しかし、その1尾だけで、その後はまったくアタリがない。
魚探の反応を見ながら場所移動を二度、三度とするが、状況は変わらない。
底を狙う
そこで、スマホで西湖のボート店の釣果情報を見てみると、3件目で見つけた店の情報に「底」とでていた。
今までワカサギだと思って無視していた底層の反応を注視して、仕掛けを下すことにする。
ポイントは湖中央の水深45mの場所。
すると、仕掛けを下すと同時にグングン、フワッと食い上げる反応。
底から1m、2m、3mに仕掛けをセットして待っていると、その後はコンスタントにアタリが続いた。
しばらくするとアタリが遠のいたので、11時半以降は物見堂沖へ移動。
ここでは底層の反応が悪く、タナ30m付近でよくアタリがでた。
ヒメマス釣りは、このタナ探しが重要になる。
レイクトローリングの場合、サクラマスならタナが5~6m違っても下から食い上げてくるが、ヒメマスはタナが1m違うと見向きもしない。
ただし、ヒメマスは群れで回遊している。
そのため200尾ほどの群れならプラスマイナス1mくらいがタナの範囲と言える。
午後も移動を繰り返しながら、ポツポツと釣れた。
3時までに帰着しなければならない遊漁規則(4月から午後5時)のため、2時30分に納竿した。
釣果は14~25cmを28尾。
平均サイズは18~20cm。
制限尾数(30尾)には達しなかったものの、ヒメマス釣りのタナ取りの重要性を再認識させられるなど、試行錯誤しながら楽しめた一日だった。
この日は深場での釣りとなったが、今後はワカサギが産卵のために浮いてくる。
それにともなってゴールデンウィークごろには3~5mのノベ竿で釣ることもできる。
寒さが緩む4月下旬がお勧め。
<週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也/TSURINEWS編>
中央道河口湖IC~国道139号利用。