例年6、7月ともなると、大阪湾岸の各波止ではサビキで豆アジが盛んに釣れ出す。今回は、全くの初心者にも楽しめるサビキ釣り入門講座をお届け。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
サビキ仕掛けは多種多様
サビキ釣りで必要不可欠なのがサビキ仕掛けだ。関西で通常親しまれているのは下カゴのタイプ。サビキ仕掛けは1本の糸(幹糸と呼ぶ)から、前述の疑似バリが付いたエダが数本出たスタイルだ。下カゴというのは、仕掛けの一番下にオモリとカゴが一体化したアミカゴ(どんぶりカゴ、カゴオモリなどとも呼ばれる)を付ける。
逆に上カゴはオモリの付いていないカゴやネットを仕掛けの上に付ける仕掛けで、一番下はオモリのみになる。
ハリの大きさ
カゴを付ける位置以外は、だいたい同じ形をしているのだが、細部に目を配ると種類はかなり幅広い。まず、重要なのはハリの大きさ。サビキはいろいろなターゲットに対応しているため、ごく小さく細いものから、船で大物を釣るようなハリが大きく糸も太いものまで揃っている。
初夏の豆アジ釣りに使うのは、その中でもハリがかなり小さいタイプ。具体的には4、5号と言ったところだろう。ハリが小さいと、食いも良いが実は釣り上げる時にハリから魚が外れることも多い。そのため、慣れてくると釣れている魚の大きさに合わせてハリの大きさを選べば効率よく釣れるのだが、最初は前述のサイズがあれば良い。
疑似バリの素材
ハリの大きさとは別に、疑似バリに使用される素材の違いも見てみよう。現在主流とも言えるのが、ピンク色のスキン素材を使ったサビキだ。ピンクスキンはアミエビの色にもよく似ていて、間違って食わせるにはもってこいだ。まず、基本はスキン素材のサビキを用いれば良い。
ほかに、古くから使われている魚皮を使ったタイプもある。これはサバ皮やハゲ皮などを利用しているが、多くは白っぽい色をしていて、一見すると紙のように見えるので、スキンとは区別しやすい。
実は海の状況によって、スキンがよく釣れたり、魚皮にばかり掛かることもたまにある。できればスキンと魚皮の2タイプを釣り場に持っていっておくことをオススメする。
サビキ釣りのカゴオモリ
下カゴでのサビキ仕掛けに必需品なのが、オモリとまきエサを入れるカゴが一体化したアミカゴだ。カゴオモリの場合は、カゴの下にナマリのオモリが付けられている形状がほとんどで、金属製とプラスチック製の2種類がよく使われている。
カゴオモリの違い
形が同じなので、一見すると違いがないように見えるが、実は種類は多い。前述の素材のほかに、カゴそのものの大きさや下部に付けられているオモリの重さなどで変化が生まれる。カゴは大きければそれだけたくさんのまきエサをまくことができるが、まき過ぎはかえってNGなのと、すぐに手持ちのエサがなくなってしまうデメリットもある。
また、オモリの重さの違いは釣る深さなどを考慮して使い分けるのだが、竿と同様、あまりに重いカゴは力のない人には扱いにくい。それらを踏まえてサイズ的には「中」程度、オモリは10号前後が定番となっている。
サビキ釣りをする上で最低限の釣り具を紹介してきたが、まだまだ便利なアイテムがある。次項から紹介していこう。