例年6、7月ともなると、大阪湾岸の各波止ではサビキで豆アジが盛んに釣れ出す。今回は、全くの初心者にも楽しめるサビキ釣り入門講座をお届け。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
サビキ釣りの飛ばしウキ
その代表アイテムがサビキ釣りに使う「飛ばしウキ」と呼ばれる大きなウキだ。飛ばしウキを使用するのは、ずっと沖にポイントがあり、長い竿でも届かないような時にウキを付けて投げ込む時だろう。ただし、初夏の豆アジは沖へ投げ込む必要がない場合が多く、沖を釣るための飛ばしウキの使用はあまり必要ない。
飛ばすだけじゃないウキ
ただし、飛ばしウキには別の使用方法がある。それはウキとしての役目だ。飛ばしウキは、道糸上にフリーで滑るようにウキが移動する仕組みだが、どこかでウキの滑りを止めないと、仕掛けがどんどん底までいってしまう。そこで、ウキ止めという道糸上に取り付けてウキの滑りをそこで止めてしまうアイテムを使用する。
釣りたい深さで自動的に止まる
これもやや難しい使い方だが、ワンタッチでウキ止めが取り付けられるセットもあるので利用すると良いだろう。使い方はウキを止めたい場所にウキ止めを移動させる。つまり、ウキ止めを付けた場所以上には、仕掛けが落ちないということだ。
これを利用すれば慣れない子供さんに竿を持たせる時も、ウキ止めで勝手に仕掛けの沈下が止まるので釣りやすい。魚が釣れてる深さにウキ止めの位置を合わせておけば、子供さんでも的確な深さで仕掛けを止めることができるし、ウキがピョコピョコ踊るので魚が掛かったのも分かりやすい。
あると便利な釣行グッズ
小物釣りにおいて、あると便利なアイテムの代表が魚つかみだろう。基本的にはトングのような形で、魚をつかむ部分が滑らないようにギザギザになっている。魚を仕掛けから外す時も魚をしっかりとつかんでから作業をするとやりやすいし、クーラーボックスなどに魚を入れる時も手を汚さずに魚を扱える。高価な物もあるが、非常に安価なタイプもあるので一家に1つは持っておきたい。
ほかにはまきエサをカゴに入れるアイテムもたくさんある。これはスプーンなどのようにアミエビをすくってカゴに入れるタイプや、バケツの中にアミエビを海水と一緒に入れてバケツの中でカゴを上下させることで勝手にアミエビが入るようなシステムになっている物など様々だ。
水汲みバケツは2つ用意
サビキ釣りに限らず釣りの必需品とも言えるのが水汲みバケツだ。ロープが付いたバケツで海水をすくって使う。バケツの中に海水を入れておくといつでも手洗いできるし、クーラーに入れる前に魚を少し溜めておくこともできる。
特に魚が入れ食いになった時には、ある程度数が溜まるまでバケツに入れておき、まとめてクーラーボックスに入れることでクーラーを開ける回数を減らし、内部の冷気をキープしやすくする。
そんな意味合いを考えると、水汲みバケツは2つくらいは持っておきたい。私の場合は、大小2つの水汲みバケツを用意して持ち運ぶ際には大きいバケツの中に小さなバケツを入れることでコンパクトにしている。
基本的な釣り方
サビキ釣りはビギナーにも優しい釣りだ。釣り方は非常に簡単でカゴにアミエビのまきエサを入れて仕掛けを投入。少し仕掛けを沈めたら、1mほど竿を上げては沈めてジッと待つ。アタリがなければ、数回上下動を繰り返す。
数回上下させるとカゴのアミエビがなくなってしまうので、仕掛けを上げて再びアミエビをカゴに入れて同じ作業を繰り返すだけ。
アタリは竿先にダイレクトに出る。ブルブルと震えたり、踊ったりすると魚が掛かった証拠だ。魚が掛かった感触があればそのままゆっくりと仕掛けを上げる。アジは唇が柔らかいので、竿でシャクッたり、強引に上げると唇が切れて外れてしまうので動作はゆっくりが基本だ。
初夏の豆アジはまきエサをまくと、水面近くまで群れてくることが多いので、釣る深さはほとんど水面近く。ただし、釣っている最中で少し沈めた方がよく釣れるようなら、よく釣れる深さに合わせていくのが効率よく釣るコツだ。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>