ルアーロッドをちょい投げロッドにリメイク:ガイド交換の手順を解説

ルアーロッドをちょい投げロッドにリメイク:ガイド交換の手順を解説

初心者でも楽しめるちょい投げ釣り。様々なタックルを流用できるのも魅力の一つ。今回は、古いルアーロッドのガイドを交換してちょい投げロッドにリメイクする方法を紹介。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・牧野博)

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お役立ち その他

ガイドの巻きイトのコーティング

巻きイトが緩まないように、コーティング剤を刷毛塗りする。最近では、サオの部材を固定して回転させる機械も市販されていて、それを使えばよりきれいな仕上がりとなるが、ない場合には刷毛を使って何度か重ね塗りするといい。

なお塗料であるが、うるしやカシュー塗料なども使うことができるが、最近は市販のサオでもやや柔軟性のある塗膜の塗料がよく使われているように思う。今回は2液型のウレタンクリヤーの塗料を使った。説明書どおりに2液を等量で混合し、少し待ってから刷毛でガイドの巻きイトの部分に塗っていく。

一度に厚塗りすると塗膜が垂れたりしてうまくいかないので、少しずつ重ね塗りする。このとき、ほこりや小さなゴミを入れてしまわないように注意することが必要である。和竿の職人の方は、使ううるしを一度濾して使うと聞いている。

また、サオの補修を行う専門の技術者の方から聞いた情報によると、サオ巻きイトの内部まで、しっかりコーティング剤が含浸していることが重要とのこと。

巻きイトのコーティングを行うとき、前のガイドを外した跡が気になるようであればその部分をコーティングしておく。完全にスムーズにすることはできないが少しは補修できる。

コーティング剤には溶剤が含まれているので、換気をよくして作業をすることが大切である。また、ウレタン塗料やうるしには、かぶれやすい成分が含まれているので、できるだけ手に直接触れないようにしたい。アレルギー体質の人は特に注意が必要である。

乾燥・硬化

ウレタンは、基本的に熱硬化性の樹脂なので、サオメーカーなどでは、高温の室に入れていると思う。しかし一般のアングラーではそういった設備はないので、ほこりなどが少なく、できるだけ温度や湿度の変化の少ない部屋などで静かに置いて乾燥・硬化させる。ほぼ2日あれば乾燥する。十分な時間があれば、コーティングと乾燥・硬化を何度か繰り返すときれいに仕上がる。

以上がアングラー自身でできるガイド交換の概略である。最近は振出ザオが中心なので、自分でガイドの交換を行うチャンスは少ないかもしれないが、自分好みのサオを作ってみたい時には必要になってくる。

また、並継や印籠継のサオであれば、投げザオだけでなく、ルアーロッドや磯ザオ、船ザオであるガイドだけを交換する必要がある時も、全く同じ方法で対応できる(ガイドの取り寄せが必要。また船ザオの穂先(特にキスザオ)など繊細な部分は注意が必要と思う。この場合はプロの職人さんにお願いした方がいい)。

今回、出来上がったサオを継いでリールをセットしてみたところ、以前よりも重心がリールシートの部分に近くなり、軽快感が増した。ガイドの総重量が軽くなったためと思う。このサオでキスのシグナルを感じ取れる日を今か今かと待ち構えている。

<牧野博/TSURINEWS・WEBライター>