ここ最近、非常に高い人気でポイントも荒れてしまった感のあるアカムツ釣り。以前は数釣りもできたのだが、顔が見られればラッキーのような状態になってしまったようだ。なんとか本命と対面できた釣行をレポートしよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・植島孝裕)
わし丸でアカムツ狙い
そんな状況のなか、会社のOG氏よりアカムツを釣りたいということでお誘いを受け、知り合いのNM氏を私がお誘いして、遠州新居港のわし丸にアカムツ狙いで乗船した(OG氏はルアー)。
出船の4月4日の前日に天気予報を確認すると、北日本に低気圧があるようで、南からの風が少し出る様子。それでも出船可能ということで、午前6時の集合時間に合わせて車を走らせる。
途中でOK氏と合流して、港に到着したのは午前5時40分。港でNM氏とも合流してまったりしていると、合計6人が集合。ルアー釣り3人、エサ釣り3人ということだったらしいが、結局ルアー釣り2人、エサ釣り4人での出船となった。
一年ぶりに出した中深海用のサオとリールを、着座することになった左舷胴の間にセットしていく。オモリは200号で、自作の胴つき仕掛けにクッションを入れておく。エサはサバもしくはイカの短冊だ。
アカムツ人気で船団
午前6時30分に港を出て、一路ポイントへ向かう。途中は少し波があったが、船足を落とすというほどでもない。ポイントに近くなると、かなりの船。それも遊漁船ではなくプレジャーボートが集まっていた。以前にはあまり見られなかったのだが、最近はアカムツ人気とともに、たくさん集まっているようだ。
まだアカムツ釣りが一般的ではなかったころから楽しませてもらってきた私としては、他のサイトなどで報告されている際限なく釣ってしまう状況が非常に残念。限りある自然は大事に取り扱ってほしいものだ。
船長から合図があり、トモにいたルアー釣りの2人が最初に投入。後ろから順番にエサ釣りの人が投入すると、船は潮の流れでポイントを攻める。途中で水深が変わっていくので、タナを取り直してミチイトを調整していく。根掛かり防止のためにも、このタナの取り直しは重要だ。
ゲスト連発
2投目でOG氏が小型ながらもアカムツを上げる。私にもこないかと思っていると、アタリがあったがどうも本命ではないようだ。海面まで一応バレないように手持ちで上げてくると、海中から上がったのはチョウセンバカマの一荷。何かしら釣れるのはうれしいが、本命がなかなかきてくれない。
時折ノドグロカサゴやドンコ(チゴダラ)がくるが、本命のアタリがない。トモが有利なようでアタリが出るが、私まで回ってくるアカムツがいないのかもしれない。それどころか、あまり歓迎できないクロシビカマスがアタるようになり、ハリスを切ったり、しまいにはミチイトまでやられてしまい、オモリをなくすなど、ちょっと残念な状況だ。
待望の本命顔見せ
底の潮があまり流れていないので底が取りにくいがアタリもなく、アタリがあっても分かりにくいという感じで、状況は良くない。「今日はいかんな~」と思っていると、グンというアタリで、これは大本命のアカムツのアタリと引き。上がったのは小ぶりの1匹だった。
しばらくして、今度はわりと良いサイズのようで、上げてくる途中でクイクイといい引きを見せてくれる。きれいなルビー色の魚体で、500gは超えているので刺し身には十分だろう。
NM氏がクロシビカマスの攻撃を受け、私も狙われたようでクーラーには5匹もたまってしまっている。千葉ではエンザラと呼び、干物にして食するらしい。天気も良くまったりした昼になったがアタリは遠く、トモでは型を見ているが私にはアタリが出ない。
アカムツが初回のNM氏になんとか1匹をと思っていたが、まあまあのサイズを上げることができたようだ。シロムツとチョウカを合わせた感じで釣れ、最後の流しで左舷ミヨシで大型のタコが上がった。
結局、私はアカムツ3匹、チョウセンバカマ2匹、ノドグロカサゴ2匹、クロシビカマス6匹で納竿となった。食べておいしいアカムツなので、型が見られて御の字という風に考えていたので満足だった。非常に釣果の厳しい釣りだが、機会があればぜひ一度トライしてほしい。
※記事内に登場する船宿の現在の営業状況については、公式HPを確認もしくは、直接各施設へお問い合わせください
<週刊つりニュース中部版 APC・植島孝裕/TSURINEWS編>