2月8日と9日、大阪南港のインテックス大阪で行われた「フィッシングショーOSAKA2020」に足を運んだ。ハイエンドモデルの追加機種が新製品として並んでいる印象が強かったが、今回は、筆者が独断と偏見で初級者&中級者にお勧めしたいアイテムを紹介したいと思う。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・笠野忠義)
釣り入門にオススメロッド
「今から釣りを始めたい」、「専門的にはやらないけど、ちょっとしたときに釣りをしてみたい」、「子供に1つ竿を持たせたい」、「何でもできる竿が欲しい」などといったビギナーの方に朗報です。
それは、ジャッカルの「EGGシリーズ」。管理釣り場のトラウトや、ハゼクランク、アジング、メバリングや穴釣り、サビキ釣りなどに使えるオールラウンドのロッド。シリーズの中にはワカサギ用のロッドもある。
小物系も展開していて、ジャッカルらしからぬ、かわいいイメージの仕様になっている。シリーズの中に、仕掛けなどもあるので、釣りたいものにあったものを揃えるといいかと思う。また、その前に発売されている「GOODシリーズ」もおすすめ。こちらもシリーズ中に仕掛け類の小物の展開もしているので、シリーズで揃えてみてはいかがかと思う。
GOODシリーズとEGGシリーズのロッドを比較すると、GOODの方が、落ち着いたおしゃれなカラーリングになっている。EGGは可愛いというイメージ。カタログを見て、イメージを膨らませて「これだ!」という1本を見つけて欲しい。
もう一つ朗報が!このEGGシリーズから、なんと!シマノのリールと、ロッドケースがついて、コスメもブラックを基調とした「BLACK EGG」が5月に発売予定である。ロッドはEGGシリーズのブラックバージョンで、グリップ部分のコスメカラーがかわったものに、ナイロンラインの巻かれた状態のシマノFX1000と、専用のロッドケース付き。価格は未定だが、これはお買い得ではないだろうか。
ネイティブトラウト入門にお勧めロッド
エリアトラウトブームが熱いこのごろだが、ネイティブトラウトもエリアトラウトにない楽しさがある。自然に囲まれたフィールドで、1匹の魚との出あいを追い求める…時には野生動物に出あい、感動すら覚える。アングラーという言葉が最も似合う釣種ではないだろうか?
今回紹介したいのはジャクソンの「カワセミラプソディー」。ジャクソンといえばソルトルアーやバスの分野でいろいろな名作を生んでいるメーカーだが、ネイティブトラウトも展開している。
初期型は柿色のブランクスにブルーのスレッドを採用し、まさに「カワセミ」を連想させるようなカラーリングだったが、今は大人しめの黒のブランクス。2016年からモデルはかわっていないようだ。2018年に発売になったトラウトアンリミテッドに移行するのではないかと思われる。
開発担当の河西氏に話をうかがったところ、「モデルは同じで、アンリミテッドの方はコスメが派手になってます。」とのこと。30,000円を切る価格で、1本持つにはまあまあの価格ではなかろうか。
パリッとした張りもなくしなやかな印象だが、掛けた時はしっかりベリーからバットにパワーが乗る感じ。ミノーだけでなく、ただ巻きのスプーン、スピナーやディープミノーにも対応する。3gあたりのミノーをメインで使うのであればULがおすすめ。4.5~5gのシンキングミノーを多用するのであればLがいいだろう。ULでも扱えるが、トゥイッチを掛けながらの釣りになるので、私的にはLがお勧め。しかし、軟らかい分アタリを弾きにくいかと思うので、好みで選んでほしい。
レングスは5f台が主流。釣行先のシュチュエーションで選ぶといいかと思う。テレスコ機種もあるので、リュックに入れて移動などもできる。
専門タックルが主流か
ここ数年、フィッシングショーを見てきて思うことだが、冒頭にも話したように、ハイスペックのものの新発売が多いような気がする。スペックをフルに発揮するのはそういったものたちであろうかと思うが、中間層や初心者が扱うような道具たちで、できる限りのテクノロジーをつぎ込んで、中間に位置するシリーズでも「ここまでできます。」というのを見せて欲しいかな?と思う。
そして、一番顕著なのが、専用機種が多いことからわかる「釣種の細分化」だ。一番わかりやすいところでバスとライトソルトルアー。バスのことはあまり詳しくないので割愛するが、ライトソルトルアーは、アジングブームの到来でリグの多様化が進み、下手をすると1度に3本ほど釣り場に持ち込むことになる。アジングの初期の頃は「アジング・メバリング両方いけます」というようなニュアンスを謳ったものが多かったが、最近ではしっかり「アジング専用」、「メバリング専用」と別れている。
私によくあった質問で「専用のものじゃないとダメ?」というのがあった。確かに専用機の方が楽しめるのは確かだが、できないわけではない。しかし、ハイスペックのものになると、「他の釣種で使いづらい」となる。今のご時世、そんなに道具も持てないし、置き場も困る。汎用性の高い道具に焦点を当てると、まだ、購買意欲につながるか、底辺拡大につながるのではないかと思う。また、販売するだけでなく、ルールやマナーの啓蒙も忘れないでいただきたい。
<笠野忠義/TSURINEWS・WEBライター>