秋の気配が漂う内房勝山沖で「マダイの釣果が上向き」の情報を聞き、10月7日(月)、小潮の日に内房・勝山の庄幸丸からコマセマダイで釣行。船中釣果は0.4~2.1kgが3~7尾。イナダやイサキ、カイワリが交じり、素晴らしい一日になった。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・木津光永)
庄幸丸にてコマセマダイ
前日、船宿に電話をいれて出船時刻を確認、その1時間前に船着場に到着する。アジ泳がせ乗合船の庄司徳勝船長が出迎えてくれ、車から荷物を降ろして駐車スペースへ移動。
受付で持参の朝食を食べているとマダイ乗合船の庄司剛船長が来て「前週再開したマダイが好調な滑り出しだよ」の話に花が咲く。
当日の状況
乗合客5人が乗船。私は左舷トモに入る。6時に出港すると北風が強めに吹く海を進み、航程5分で水深37m前後の釣り場に到着。曇り、北風は浮島にブロックされているおかげで風速5~6mに抑えられている。波高は1m前後、潮色は澄んだ青緑色。表層は北風で南へ押されていたが、潮汐は14時すぎまで上げっぱなしなので底潮は読みづらい。
1度旋回するとすぐに流し方が決まり「水深30mまで下ろして止めて、コマセをまきながら水深25mまで上げてアタリを待ってください」の合図がでて、エンジン流しで実釣開始。
2本バリにオキアミを1尾ずつ装餌。ステン缶にコマセを5分目に入れ、ミチイトのマークを見ながら船長が指示した深さまで天ビンを沈める。4~5秒待つとミチイトは真っすぐになり、潮流は緩いと判断できる。
上層に向かって2m間隔で2回コマセを振り出すと、指示ダナに天ビンを合わせて置き竿でアタリを待つ。
幸先よく本命マダイをゲット
右舷胴の間で竿が曲がり、鈴木さんが取り込んだのは500g級の本命。小型だが幸先がいい滑り出し。
5分後、私の置き竿もグン、グンと曲がる。竿を手に持ちアワセをいれてから数m巻いてハリ掛かりを確認。その手応えから「小型だろう」と予想して電動で巻き上げを開始。天ビンを手に取ってハリスを手繰る。浅場なので魚が海面近くまで走り回って面白い。400gほどの塩焼きサイズだ。
次は右舷の2人とトリプルヒット。私の魚が最も小さく500gほどで先に抜き上げる。続いて右舷トモの鈴木さんが600g、右舷ミヨシの菅野さんは海面近くで突っ走った45cmイナダ。
その後、イナダの入れ食いが始まり、各自1~5尾キープ。「イナダばかりになっちゃいましたね。場所を変えましょう」のアナウンスで小移動。
船中全員が本命をキャッチ
タナは同じで、再開早々に私が500gを追釣、続いて右舷ミヨシの菅野さん、左舷ミヨシの常連・八武崎さんがダブルヒット。500gと700gが顔を出す。これで船中全員が本命の型を見た。
私は2投目にイナダ、3投目に30cmほどのカイワリをゲット。オケの中は奇麗な3色。
右舷ミヨシを中心に再びイナダの猛攻が始まる。船長から「マダイを狙うなら、あまり大きな誘いは頻繁にしないほうがいいですよ。やるなら4~5分のインターバルをお勧めします」のアドバイス。
2.0kg級マダイも登場
8時に富浦沖水深50m前後へ移動。ここは陸地から離れるために風速は8~9m、波高2~3m、指示ダナは35m。タフな環境だったが魚の食いはよかった。
左舷ミヨシ、右舷トモで500gと600g、移動から30分後には右舷胴の間の鈴木さんが1.5kg級をキャッチ。右舷トモで400gのハナダイ、私には600gの本命が続く。
潮が速くなるとアタリがだせなくなり移動の合図。船はさらに沖へ走って、9時ごろから像背根の上をタナ水深30mで狙う。
1投目、タナを取る途中で30cmほどのイサキがヒット。2投目はフグにハリを取られ、3投目は置き竿にグン、グン、グーンと大きなアタリ。
竿を手に持ち、聞き上げてハリ掛かりを確認。そのまま電動リールの中低速で巻き上げると、途中で何度も強烈な3段引きを見せる。その手応えで魚の大きさを「2kg前後の良型だろう」と予測。ハリスは4号なので、ドラグは緩めず電動のスイッチを中速までアップする。
主導権を渡さないように手繰り寄せると海面下で抵抗は弱まり、船長が差し出してくれたタモに収まったのは2.1kgの奇麗な1尾。
船中では10分ほどの間隔で次々にヒット。右舷ミヨシ、同トモで600~700gが釣り上げられると、続いて鈴木さんが2kg級。その後はイサキの猛攻を受けるが、左舷ミヨシでは700gの本命が仕留められる。
ここも潮が速くなり「港近くの釣り場に戻ります」のアナウンス。
大型魚のバラシも
11時半、再び浮島近くの釣り場で仕掛けを入れると、右舷ミヨシで大型らしい魚はヒットしたが残念ながらハリス切れ。一部始終を見ていた船長は「最初から電動の巻き上げではバラシが多くなるね」と残念そう。
この間、右舷トモ寄りで500gは上がったが、船長から「魚が散ってしまったようです。回り直します」と仕掛けを上げる合図が出て最後の流しへ。
船は次の反応を求めて10分ほど船を旋回。「いい反応でていますよ」と200mほど離れたポイントに船を止める。
船中大満足で帰港
仕掛けを下ろし、タナをとると、竿先がグングングンと3回、海面に引き込まれる。枝バリに500gで、次も同型を追釣。八武崎さんは1kg級をゲット。右舷胴の間では25cmほどのカイワリが顔を出す。
13時に帰港。船長から「あなたが竿頭だよ」と名誉な言葉をもらった。
「魚がアタッたら竿を持って、まずは手でリールを巻いてください。魚の大きさを判断してから電動巻きにしないと大物を逃がしますよ。まだ大ダイはいますからぜひ遊びに来てください」と、大船長からのコメント。
<週刊つりニュース関東版 APC・木津光永/TSURINEWS編>