例年にないぐらい遅かった梅雨が明ければ、太陽が容赦なく照りつける盛夏の到来だ。そこで今回は、誰にでも簡単に「日陰」を作りだせて快適に釣りができる、パラソルの設置についての方法とその種類などを紹介したい。
熱中症対策でパラソル
サマーシーズンの釣りで最も気を付けなければならないのが「熱中症」だろう。日影がある屋内や市街地でも注意を促す映像やワードが飛びかっている中、アウトドアではなおさらのことだ。
私が愛好するチヌかかり釣りは海の上にポツンと浮かんだイカダやカセからの釣りになるが、渡船で渡るシステムも多いため、上がってから「日陰がない~」なんて、地獄のような釣りを強いられるのはタブー。
もちろん屋根が付いてるイカダもあるが、準備万端でパラソルを使って日陰を作り、快適に釣りを楽しみたいものだ。
釣具店で手に入る台座
まず、イカダのようにパラソルを設置するベースが木材で、台ネジで固定できるパラソル台は釣具量販店で入手可能。
パラソルは別売りで、アダプター(接続器具)だけのものや、パラソルとアダプターがセットで購入できるものもある。
これらは各メーカーが使い勝手のいいように、角度調整ができるように作られているのが特徴。
太陽の傾きに応じてパラソルの角度を自在に変化できる仕組みになっている。では、前途したように、パラソルを設置するベースが木材以外の場合はどうすればいいのか…というところでDIYである。
DIYで作る台座
たとえば、FRPでできているカセ(小舟)や、波止場のコンクリートでは台ネジが役に立たないのが現状。そういったフィールドでもパラソルを使用できるアイテムもあるし、ホームセンターで調達できる材料で簡単に自作することもできる。
用意するのは平板2枚、蝶番2個、滑り止めのゴム8個、鍵1個、取っ手1個、ビス、ボンド。
持ち運びやすいように取っ手をビス止めで付けて、平板を折り畳み式にするため、板の端付近に蝶番をビス止めして、底面の四隅には滑り止めのゴムをボンドで貼り付ける。
そして、運搬時に開かないように鍵をビス止めして固定するだけ。
この上に台ネジでパラソル台を固定して、その上に椅子などを用いてドカッと座れば、自身の体重で土台が倒れる心配もない。価格的にも数千円でおさえられる。
溶接できればさらに軽量化
溶接や切断、加工などができるのであれば、もっと軽量コンパクトなパラソルスタンドも製作できる。このタイプはクーラーボックスなどの比較的重量がある物の下に敷くことも可能なので、より一層使い勝手が広がる。
夏と言えば突然の夕立やゲリラ豪雨がつきもの。そんな時でもパラソルがあれば楽々回避できるというメリットもある。これからのシーズンにおいて快適にかつ集中してサオを出すには欠かせないアイテムだ。
<大西与志夫/TSURINEWS・WEBライター>