サクラも見ごろの4月6日、釣友に誘われて神戸・須磨海水浴場沖に浮かぶ、須磨浦一文字へ、徐々に本格化してきた乗っ込みチヌを狙ってフカセ釣行に出かけた。
乗っ込みチヌ始動
春の到来を感じさせるサクラの満開を迎えたころ、波止から狙う乗っ込みチヌもいよいよ産卵期へと突入。連日、好釣果で賑わってきた大阪湾の各所ではいわゆる「食い渋り」の状況が見受けられ、波止のチヌ釣りも季節の移りかわりとともに一息ついた感がある。 ところが場所によっては、まだまだ産卵前の良型チヌが数釣れているエリアもあり、この好場を見つけ出すには、常日ごろからの情報収集が重要な鍵を握る。
そんな折、神戸市在住の釣友から「須磨海水浴場沖の波止(須磨浦一文字)で乗っ込みチヌが釣れだしたよ」との連絡をもらい「それならば」と、当日は釣友の橋本さんとともに須磨浦一文字へ釣行した。
須磨浦一文字5番波止へ
午前4時過ぎ、橋本さんより先に現地へ到着した私は「投げ釣りにきた」という釣り人とともに事前に決めていた5番の波止へ渡る。
須磨海水浴場沖には大小9本の波止が沖合い100m付近に並んでおり、須磨ヨットハーバーに最も近い東側の波止から順に1番、2番…と番号が付けられている。沖向きには各波止とも両端を除いてテトラが積み重なり、少し釣りづらいが、砂浜向きは沖向きに比べると障害物も特になくビギナーや子供向けの釣り場といえるだろう。
さて、波止に渡ってから約1時間、東側の先端に入った私は橋本さんがくるまでの間、ヘッドライトの灯りを頼りにまきエサ、仕掛けの準備に取りかかった。
今回用意したまきエサは生オキアミ3kgにマルキユー・チヌパワーVSPとチヌパワームギスペシャルを各1袋ずつ混ぜ合わせたものに海水を加えて使用。さしエサはくわせオキアミスペシャルチヌ、くわせオキアミ食い込みイエローと練りエサに荒食いブラウン、食い渋りイエローを準備した。
当日のタックル
タックルはロッドが磯ザオ1号5.3m、ミチイトがシーガー・リアルサスペンド磯1.75号、ウキは大征黒(3B負荷)。ハリスはグランドマックスFX1.5号にハリはザ・ROCK7号を結んでウキ下4ヒロから探った。
45cm乗っ込みチヌ!
1投目、ようやく空がしらんできたところで、サオ3本ほど沖の潮筋へ仕掛けを投入する。潮流は東から西に向かって流れる上り潮で、ウキがテトラ帯をかすめながら結構なスピードで流されていく。 そこで、「仕掛けが浮いている」と考え、ハリスにG3のオモリを追加して2投目を振り込むと、テトラの手前に差しかかったウキがスルスルッと勢いよく海中へ。
アタリか…すかさずサオを突き上げてアワセを送る。すると、ガツーンとした重量感に続いて、ガンガンと頭を横に振ってテトラに逃げ込もうとする、チヌ特有の強引が手元に伝わってきた。サオの弾力で強烈な締め込みをかわし、波止際で水面に横たわらせて取り込んだのはポッテリと体高ある45cmの乗っ込みチヌだ。
さらにそれから30分後には、潮が少し緩んだチャンスにサオ2本沖で42㎝がヒット。この日は早朝から幸先のいいスタートを切った。
順調に追釣り!
一方、少し遅れて到着した橋本さんは、波止の中央付近のテトラからチヌを狙う。そしてサオ3本分沖を流れる本流筋を、ウキ下3ヒロで攻め込み、見事に48cmの良型を数投目にゲット。その後も込み潮が下げ潮にかわる午前9時ごろまでに42~45cmを3尾追加した。