赤い魚を釣りたくて「ベニアコウを狙うか、マダイにするか…」と迷ったが、これは2019年になって最初の釣り。オデコは避けたかったので、深場を得意にしている相模湾小坪の太郎丸へ。好釣果をだして、縁起がいい一年の好スタートを切りたいところだ。
実は手軽な深場釣り
アコウのポイントは水深は300~460mと深い。そのため、十分なミチイトを巻くことができる大型の電動リールが必須。PE6号~8号を、潮流を考えて600m以上巻いておきたい。オモリ250号。
レンタルの竿やリール、仕掛け投入用のマグネットは船宿に用意してあるので、クーラーだけの釣行が可能。
初心者はもちろん、シロギスやカワハギといった小物釣りの経験しかない人にとって、深場釣りは戸惑うだろう。経験者と一緒に乗って、アドバイスをもらえれば安心だ。
身近にベテランがいないのなら、水深100~200mを狙うイカ釣りで経験を積むといい。
太郎丸で城ヶ島沖へ
1月6日(日)太郎丸からアコウ五目で出船。
大型の高速船で座席横に温水パイプが配管されていて常時手を温められるハンドウォーマー、温水便座式トイレを完備。キャビンには電子レンジやポット、コーヒーやカップ麺などの用意があり、至れり尽くせり。
タッパーに入ったサバの切り身エサが配られる。しっかり処理されており、ほどよい大きさにそろえられている。
乗客は左舷に並んで座り、高橋良至船長の舵取りで6時に出船。
航程1時間20分で城ヶ島沖のポイントに到着すると、北東の風が強く、波高は1.5m。かなり海況は悪く、太陽は雲で隠れていて寒い。
入念にポイントを見定めてから開始。ミヨシ側から一人ずつ投入していく。船長はタイミングをみながら船をバックさせ「次の人どうぞ」とアナウンス。
キンメの一荷も
手前マツリしてしまうなどの投入ミスがあれば、その流しは一回休みになってしまう。上げ下げに時間がかかる深場釣りの投入は、一日に数回しかない。一度でも逃すと大きなマイナスになりかねないので準備は万全にしておこう。
方法はふた通り。マグネットにハリを並べておくか、掛け枠を使用する。慣れていないなら前者が楽だが、ハリを並べる順番を間違えるとオマツリするので注意。
無事に投入できたら、電動リールのスプールに指を当てて、オモリの重さを感じられるように落下スピード調節。こうすることで潮によってミチイトが極端に流されない。これを怠ると大きく流されてしまい、水深400mでリールのメーターは470mを指すことがある。
ミヨシに座った吉田さんがキンメ、クロムツ、メダイを釣り上げる。キンメは一荷で、感心させられる。
右隣の佐々木さんとは「きょうはなかなか釣れないし、寒いね。次はなにを釣りに行こうかな?」など釣り談義に花が咲き、より楽しい一日になった。たまたまの縁で会話するお隣さん、束の間の釣友になれるのが楽しみのひとつだ。