雨風。ライトゲームの大敵である。しかし、意外にこれがきっかけになって食ってくることが多い。今回はライトゲームにおける雨風のポジティブな考え方を紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
小雨パターンは実在する
よく聞かれる「小雨パターン」だが、これはウソ・ホントの意見が分かれる。
ライトゲームメインの筆者は、ある、と思っている。アジ、メバルともにある。おそらく雨によって微妙に海中が刺激され、プランクトンが増殖するのだろう。雨そのものに何か栄養素が含まれるのかもしれない、また水中の酸素濃度が上がるという説もある。
といって、どれも真偽のほどは不詳なのだが、釣っていて小雨がきたら突然アタリ始めるということを私はたびたび経験している。
小雨パターンといわず、わりと本降りの雨の中でもアジ、メバルはよく釣れる。これは釣り場に人的プレッシャーがかかりにくいということもあるだろう。単に釣り人が海に来ないので、自分が独占的に打てる。だから釣れる。
雨中のライトゲームの注意点
小降り、まあ外に出るのが嫌にならないくらいの降り。これくらいなら(装備は万全に)釣りに出かけてもいいだろう。しかし注意点はある。まずは足場だ。当たり前だが、濡れた足場は滑りやすいので、グリップのいい防水靴を履きたい。
また雨が降っていると、特に満月回りなどは視界がガスってしまう。そのため、釣りに集中していて、ちょっと移動しようと思うと足元の何かを見落として蹴つまずいてしまうことがある。釣り道具はもちろん自分の体も危険にさらすので注意しよう。
実釣中の道具面で言うと、アジ・メバルともにそうだが、キャスト時に濡れたブランクスにイトが張り付いてしまうことがある。投げてみて、「なんでこんなに飛ばないんだ?」と思ったらチェックしてみよう。特に軽量リグを扱うエステルラインでは、ブランクスの濡れにラインがとられてしまって、飛ばないだけでなくバックラッシュすることも多いので注意したい。ブランクスを軽く拭えるハンカチなどがあれば雨天時には重宝する。
風は好要素となることも
次に風だ。これには本当に参らされる。基本は、無風が理想、これはライトゲームを楽しむアングラーのみなさんから同意してもらえると思う(私が風を嫌がりすぎるのだろうか?)。
しかし、何のきっかけもない海で、まったくの無風だと、どうにもどこを打っていいのかわからないときがある。ベタ凪のプールみたいになっている小さな漁港内で、アジ、メバルを釣るのはちょっと苦労する。
こういうときには、多少の風が吹き始めたら、それが頼りになる。風は海面にさざなみを起こしてくれる。そして、その風が吹いていく方向に表層のプランクトンが動き、アジ、メバルもそれを群れになって追う。風速3mくらいの風までは、そうして「風の行く先」をヒントに釣ることもできるだろう。
風の中でのライトゲームの注意点
ただし、やはり風は釣りを難しくする要素であることは間違いない。エステルラインを使用しているとバックラッシュしやすくなる。PEラインの場合、そもそも水中にイトが入っていかなかったりする。
こういうときには、多少重量のあるリグで、ラインテンションをかけて釣るしかない。