南房の春~夏の看板釣り物「イサキ」を徹底攻略。ゴールデンウイークごろには40cm超えの特大実績も豊富で、梅雨を迎えると白子がパンパンに大きくなった魚も交じってくる。水温がなかなか安定しない時期は、やや食い渋るが、夕飯のおかず分程度の土産は堅い。
エリア別の特徴
南房全域で楽しめる。
小湊エリアは釣り場も近く、ヤリイカなど沖の釣りをやってから帰り際に港近くでリレー釣りというのが定番。
「布良瀬」と呼ばれる一大漁場のお膝元、布良や相浜も良型実績抜群。
ビーチライン沿い平砂浦沖でも良型が交じる。
西川名沖や洲の崎沖も絶好の釣り場。
そして、波左間沖は特大の実績がズバ抜けており、ここ数年40cmオーバーがでている。
時期によっては食いが落ちることもあるが、近隣には好釣り場が点在しているので、すぐ転戦できるのは強み。
概況
4月は南房各地で水温が安定せず、極端に食いが落ちたこともあったが、現在は上向いており30cm超えが多数。
西川名の竜一丸では20日良型主体にトップ44尾。
19日38cm頭に18~42尾。
17日は、水温低下で食いが落ちていたが、真沖~波左間沖を狙い10~25尾。
時期による食味
イサキの美味い時期は年三回。
(1)冬の「寒イサキ」シーズン。
クセがなく上品な脂乗り。
(2)3月~GWごろまでのシーズン序盤。
産卵に向けて豊富に栄養を取るため、脂乗りバッチリ。
(3)産卵期。
身の旨味は(1)~(2)には劣るものの、大きくなった白子や真子は絶品。
イサキそのものの味や脂乗りを楽しみたいのであれば、産卵を迎える前の(2)の時期までがリミットだと思っていい。
タックル
南房では7対3~6対4の2m前後の竿がメーン。
ゲームロッドで流用可能。
ハリスは1.5~2号と細い。
太くすると極端に食いが落ちる。
付けエサはイカ短やバイオベイト。
付けエサはイカ短が主。
イカ短はコマセのオケの中に付けておいて、アミコマセの成分を染み込ませておくというのも、上手い人がよくやっているテクニック。
釣り方
ビシの上窓3分の1程度開放。
下窓は全閉から少しだけ空ける。
タナがずれないように、10m、1m単位でマーキングのあるミチイトを使う。
派手な誘いは不要。
ビシが暴れることで魚を散らすことにもつながる。
食いが落ちているときや大型ほど静かな誘いが有効。
【アタリ】
意外なことに35cmを超えるような大型ほど繊細。
軽く竿先がもたれるような前アタリを捉えられるかがカギ。
ここで大アワセをすると食い込まない。
静かに軽く送り込むくらいの動作で食い込みを待つ。
【やりとり】
細ハリスなので無理は禁物。
35cmを超える大型はアッという間にハリスを切り、ハリを折る。
ドラグは緩めにしておき、竿の曲がりを一定に保ったまま巻き上げていく。
【とりこみ】
ハリスが細いので消耗も激しい。
またバラシも多くなるので、抜き上げるというよりもそっと持ち上げるようなイメージで。
【よく釣る人の秘訣】
ハリスが細いうえ、釣れる数も多いので、見た目以上に消耗していることが多い。
ハリスを触ってざらつきがあるようなら即交換。
また、ハリスの透明度が落ちると食いが悪くなるという人も。
上手な人ほど1回の釣行で、こまめに仕掛けを交換している。
常連や竿頭は、紹介したこと以外にも、さりげない小技で釣果を伸ばしている。
一度観察してみては?
<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>