7月8日、雨続きの大阪南港へアジングゲームに出かけた。水潮というタフな状況に、ライトゲーム大好きの筆者が挑戦。4目の釣果を達成した釣行をレポート。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
水潮条件でライトゲーム
雨の日が続く。仕方ない。それが梅雨だ。むしろ、活性が上がる魚もいると思う。しかし、これほど連日の雨となると「水潮」を避けられない。たいていの魚は真水を嫌って、活性が落ちてしまう。
この時期はさらに憂鬱で、回遊のルートが外れて、大阪湾近郊ではアジの釣果が止まる。釣れるところもあるらしいが、わざわざ遠出して釣りにいく価値があるほどのいい群れに当たるのは稀らしい。大阪南港では現在、ライトゲームターゲットはほとんど完全停止中。しかし、「それでも何か釣れないか」という視点というよりは、意地で、水潮の海にチャレンジしてきた。
当日の状況と攻略法
釣行日:7月8日午後7時~9時
潮回り:中潮 やや上げ
天気:曇り(大量雨後、雨風なし)
状況:浮きゴミ多数、潮が表層で二枚に分かれた水潮。
どこからどう見ても水潮の海だ。比重の異なる真水と海水が混じり合わず、分離しているのが表層の状況から見ても分かる。しかし、「こういう状況で釣ってこそ腕が上がるというものだ」と自らを奮い立たせる。
攻略法は一つ。表層にできている真水の層の下にリグを沈めて、海水の層についているはずの魚を狙う。早い話が、ボトム一点に絞ればいいのだが、可能性がある限りはアジを狙いたい。
根魚が好反応
ファーストヒットは、チヌだった。キワ打ちをしているとヒットしてきた。エステルラインの0.25号に、推定40cm強と、なかなか厳しいゲスト。いつもの海ならば獲れたはずだが、上げてきたところで浮きゴミに突っ込まれて、最後はハリを外されてしまった。しかし、さすがに雑食性のチヌはこんな状況でもヒットするのかと、海の状況なんて関係ない巨大ターゲットの引きは嬉しかったし、痺れた。
そして、それを皮切りに、ボトム上100cmくらいの「止め」で、ソイ、メバル、カサゴなどの根魚が連発した。
水潮で沈んでいるアジを狙うイメージだったが、この日は残念ながら回遊なし。しかし今日は根魚が反応するレンジがいつもは底ベタのはずが若干高い。連日の雨風で引っ掻き回された海中で、海底付近に舞い上がったプランクトンでも捕食しているのだろうか?
キワで「チビレ」
夜になると、時合いに連発した根魚はなりを潜めた。こうなると、何を狙っていいのかわからなくなる。そこで、おそらく専門的に狙えば1匹くらいは連れてくれるであろうメバルを狙い、0.2gの超軽量ヘッドでキワをただよわせてみる。
すると、足元で何かが飛びついてきた。バシャバシャと跳ねながら前に走っていったので、シーバスかと思ったが、浮かせるとキビレの小さいの。これくらいなら抜き上げできたかという30cm弱のサイズだが、こちらの意表を突くバイトで楽しませてくれた。
そう、根魚が止まっているかわりに、大阪南港でチヌ・キビレが止まらない。今年は釣れる年なので(先日釣り場で出会ったチヌ師も10年に1度の活性だと言っていた)、みなさんも釣れるうちに釣っておくことをおすすめする。
釣り方はいろいろあるが、私は専門の道具は使わずに、ロッド、リールからリグまでアジングで使うものをそのまま流用してキワ打ちで釣っている。