暦の上では春だがまだまだ寒波の影響による気温低下で結氷する釣り場は少なくない。それでもあと1か月経てば平場は巣離れ状態に入り状況が好転するだろう。茨城県常陸太田市にある粟原の溜池は結氷していても氷を割って型が見られるほど魚影は濃い。もちろん日並みやポイントで差があるのは野釣りらしさ。穏やかな日並みを選んで出かけてみよう。
概況
粟原の溜池は茨城県を流れる久慈川の旧川跡に作られた池。
毎年、漁協から新ベラの放流が行われているため魚影は濃い。
氷が張るような時でも型が見られ、年間を通して楽しめる。
増水時は久慈川の水が流れ込むため、ヘラの他にオイカワなどの他魚も多く、ジャミアタリの中から本命のアタリを読む野釣り本来のスタイルが基本。
釣り場は池の中央を走る道路を境に東西に分かれる。
地元ファンの手でキレイに整備され、常連は親切な人が多い。
特に県外からの釣行者には最近の釣況やポイントなども詳しく教えてくれるので気軽に声をかけてみよう。
ポイント
東池
東西の池は道路下にある土管で通水している。
売店下、減水期は道路側から入り突端付近に人気がある。
使用竿は満水ならば短竿でも楽しめるが現在は15尺前後を使う。
エン堤は年間を通して人気。
満水時には護岸上まで水位は上がるが、現在は70cmほど減水しているので釣り台をベタ置きできる。
水深は1m足らずだがエン堤から見て左から右側にかけて若干、深くなっている。
15尺以上を使用した方がアタリは多い。
西池
人気があるのは湖畔荘下のひな壇。
ここは連日の様にエサ打ちが行われているので居着きの魚は多く、型がそろう傾向がある。
他のポイントと比べ水深があり減水期でも1.5m前後ある。
コンクリート製のU字溝が逆さに置かれていて、減水期はその先に釣り台を置くが、満水時は沈没しているため前足だけをU字溝の上に置き釣り台をセットする。
使用竿は岸寄りに根掛かりがあるので底釣りの場合は減水期で15尺以上、満水時は18尺前後を使用した方が根掛かりは少ない。
道路下は車を釣り座の後ろに止められる。
現在は減水しているので入る人は少ないが満水時は人気ポイント。
満水時は護岸に釣り台をベタ置き可。
トイレ前はどちらかと言えば満水時がいい。
遠浅で出っ張り付近がポイント。
釣り座の後方が大きな駐車場になっている。
釣り方とエサ
水温の上昇に伴って宙でも釣れるが、現在は東西どちらの池も低水温で減水しているため、底狙いが中心。
バランスでもいいが常連は段差の底釣りで釣果を上げている。
バランスの底釣り
道糸0.8~1号、ハリス0.4~0.5号上25~30cm、下35~45cm。
ハリは上下『アクト/OWNER』4~5号、ウキは全長30~40cmでパイプの細かPCムクトップ使用が適している。
エサはグルテンセット、アタリがでてきたら両グルテンで食わせるようにする。
バラケは、『粒戦/マルキユー』50㏄+『とろスイミー/マルキユー』50㏄+『セットアップ/マルキユー』100㏄+水150㏄で10分放置後、『凄麩/マルキユー』200㏄を絡める。
食わせは『アルファ21/マルキユー』を100㏄+水120~130㏄。
両グルテンは『グルテン四季/マルキユー』40㏄+『アルファ21/マルキユー』が 60㏄+水95~100㏄。
段差の底釣り
道糸・ハリスともバランスの場合と同じ。
ハリス上10~20cm、下50~60cm、ハリ上『バラサ/OWNER』または『セッサ/OWNER』6~7号、下『タクマ/OWNER』3~5号。
ウキは全長40cm前後でPCムクトップ使用のセミロングタイプが使いやすい。
バラケは段底単品で対応できる。
段底400㏄+水100㏄で作る。
別ボウルに『粒戦/マルキユー』100㏄+水50㏄で作り、バラけ具合を見ながら合体させる。
食わせは『力玉大/マルキユー』や『力玉ハードⅡ/マルキユー』を使うが、今期は反応がいいためか常連はグルテンを使用している人が多い。
『アルファ21/マルキユー』を100㏄+水100~110㏄で硬めに調整。
ハリ付けは小豆~大豆大。
宙釣り
セットで狙う。
道糸0.6~0.8号。
ハリス0.3~0.4号上8~10cm、下30~50cm。
ハリ上『バラサ/OWNER』か『セッサ/OWNER』5~6号、下『へら軽玉鈎/OWNER』2~5号。
ウキは足長の場合、全長20~25cmでボディー4~6cm。
バラケが、『粒戦/マルキユー』50㏄+同細粒50㏄+『サナギパワー/マルキユー』100㏄+水150㏄で10分放置後、『凄麩/マルキユー』200㏄を絡める。
食わせはウドン系。
水温が上がるとジャミは活発になる。
その時は持ちがいい『力玉ハードⅡ/マルキユー』が効果的。
入釣料……¥400(現場売り¥600)
釣り台必携。
<週刊へらニュース 山野正義/TSURINEWS編>
常磐道那珂ICを下り、県道65号~県道31号経由して国道349を北上。久慈川を越え上河合交差点を左折して、幸久小先を左折。同ICから約10km。