冬のスロージギング!こだわりの扉を開けてみる。【山口県角島沖】

冬のジギングとなるとつらいイメージだが大型も釣れ、釣れる魚も脂の乗った最高のおかずになり、釣りと食事、自分で釣った魚で食卓を飾る風景を想像すると、寒さも後回しで海に行きたくなる。私はルアー釣りもエサ釣りもやる。当然エサの方がルアーよりも簡単に魚を釣ることができるわけだがエサの用意、管理もひと手間必要になる。魚釣りとは不思議なもので「釣れない釣り」で釣った魚は価値が上がるものだ、今回はジギング、特に釣れる魚種も多く、サイズも期待できる「スロージギング」の釣りを紹介したい。

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

ソルトルアー オフショア

山口県角島沖へ

ネリゴ(カンパチの幼魚)やヒラゴなど青物や良型の高級根魚など多彩さが魅力でもあるスロージギング。

今回の釣行先は山口県角島沖だが流れも速く多くの魚を狙うことのできる良い釣り場である。

1月14日は冬の時期には珍しく天気予報もベタナギの状態に、運が良いと釣り人にはありがちなモチベーションで出船。

ポイントの水深は70m

中潮だが潮は緩く船が流れないのでジグは『タイラー/Seven』150gを落としてみると潮が緩過ぎるのかラインは真下に着底。

ここで最も重要なことは間髪入れずシャクリに入ることが必要でこれには根掛かり防止はもちろん、フォールで追ってきた魚にジグが海底に転がった動きのない状態をなるべく見せてはいけない。

本物のエサなら止めて待ってもエサとしての効果は落ちないが、ルアーの場合は金属やプラスチックが素材なので動きが止まると偽物と見破られ、一度、魚に偽物と疑われるとその魚はルアーを警戒するので食わなくなってしまう。

スロージグの操作というと、ゆっくり動かすことを基本にはするが、あまりにもゆっくり動かすことが、ちまたで間違った解釈なのだが基本的にスロージグといっても「スローに使えるジグ」と解釈してほしい。

もう1つの特徴はジグの前と後ろにフックが付くことでジグの後ろのフックの水抵抗で「フォール横向き状態」を作りやすくすると同時にフッキング率を高めることができる。

細かく短い移動距離で丹念に誘う

参考タックル図。

ではどうするのか?言葉で言うと青物を主体のロングジグのようにドンドン巻き上げてシャクるのではなく、細かく短い移動距離で丹念に誘うということだと理解するとよい。

動かし方の基本短くシャクリ幅を50cmほどに抑えピョンピョン巻き上げながら跳ねることだが、大事なのは跳ね上げた時のラインのたるみを作ることでジグが横向きのフォールを演出して魚に食わせる「間」を作りやすい、時にはロングフォールと呼ばれるロッドいっぱいの誘い上げもやはりラインのたるみ、フォールが大事な要素である。

釣りはというと、魚探反応は底から5mでベイトが固まり沈んだ様子なので活性は低い。

時折8mまで反応が出るので最悪でもないと思い3投目、着底から3mほどでラインのテンションがフッと抜けたので間髪入れずにフッキングした。

海底でガタガタと暴れたがその後は頭の振りもなく上がってきたのは大きなウッカリカサゴ。

これは刺し身にすると甘みが強くて最高においしいので思わずニヤけてしまう。
船上でもアタリがでておりロッドが曲がるたびに「オー!」とか、「掛かりましたぁ~!」と声が飛んで寒さを緩ませてくれるが、これがひとつの仲間との釣りの楽しさだ。

魚探ではベイト反応もイマイチで青物の反応も薄いがジギングの対象としては引きが強く釣って帰りたいと思い、ジグをしつこく海底から25mほどシャクっていると20mほどシャクった辺りでカツンっとした違和感に反射フッキング!しかし、スカッと抜けた!構わずチャッ、チャッと後追いのシャクリでゴンッ!と、フッキングした!ブルブル尻尾の動きを青物と確信しつつ上がってきたのはネリゴ(カンパチの幼魚)。

ネリゴをゲット!

ほしいのはヒラマサだが一応青物か、と、思いつつすぐに次の1投を落とすと20mほど落とした所でラインが緩んだ。

反射アワセでフッキングしたがラインがフケておりアワセが鈍いので巻き取りながらもう一度フッキングを入れると、これもブルブルとロッドが動くのだが先ほどより重さも伝わり上がってきたのは小型のマグロであった。

海の釣りは何が起こるか分からない楽しさもある。

カンパチは比較的群れで行動するため、隣のアングラーにもネリゴが連続ヒットだ。

みんな続けと一丸となっている。

誰かに魚が掛かるたびに気になるのは釣り人だ。

ヒットの度に何だろう?と注目であるが期待とは裏腹にエソ、カサゴ、アオナ(アオハタ)と多彩なゲストの登場に笑顔も良いものだ。

アタリが止まりベイトを探して移動

海の釣りは何が起こるか分からない楽しみがある。と再認識させられたクロマグロ。

狙いの青物は期待の中でネリゴを3尾釣ったところで群れが移動してアタリが止まってしまった。

ベイトを探して移動すると海底から20m立ち上がったベイトを発見!これは期待できるとアナウンスで流して1投目、海底から25mで食い上げるような違和感があり反射アワセを入れると期待通りの青物がヒット。

リールからドラグが出るがまだまだ甘いな、と思い楽しみながら寄せてくると小型のヒラマサだ。

こちらではヒラゴと呼ぶサイズだが狙いの青物だけにうれしい。

魚釣りの価値、狙った魚を狙った釣り方で釣る楽しさだ。

ここで私の目標はひと段落で後は型狙いと最後まで頑張ったが同サイズのヒラゴを4尾、ほかにも根魚などの高級なおかずを追加して終了した。

冬の寒さ、釣り難さの中で得た1尾は価値が高く、さらに食事の味も上がることとなる。

自分の技術やこだわりで釣った1尾は価値が上がるので釣りの際にはぜひともこだわりを持って楽しんでいただきたい。

タックルについて

ジグがどんな動きをしているのか水中で確認するとイメージしやすい!

【ロッド&リール】

ロッドはあまり軟らかいものはジグのキレのある操作が困難なので多少硬めが使いやすい反面、硬すぎるとバラシを誘発するがバレを緩和するのはリールのドラグ性能に頼ることになる。

最近の傾向として深い場所、ドテラ流しでラインが多く出ることもあり、リールを選ぶ注意点としてスプールの直径が小さいものはさらにラインが出払った時点でリールの直径が落ちてラインにかかる抵抗が大きくなる、簡単にいうと空き缶にラインを巻くのと鉛筆にラインを巻くのはどちらが楽かということになる。

【フック】

フック自体は市販品でも多くの種類があり迷うところだが初めてスロージグで船に遊びに来られる方の多くはジグに対しフックが小さすぎる傾向にあり、バラシの原因ともなると同時にジグの姿勢とフォールのバランスにも影響する。

特にジグの後ろに付けるフックは重要で、後ろに付けたフックの水抵抗でジグが横向きになり、上手くヒラヒラとフォールを演出する要素になるのでフックをセットしたジグがどんな動きをするのか足元で動きを確認して釣りを開始すると水中イメージも付きやすくてよい。

<週刊つりニュース西部版 APC・宮崎晃/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース西部版』2018年2月2日号に掲載された記事を再編集したものになります。