五ヶ所湾で開催されたボートエギング大会を取材した。まだ薄暗い午前5時半、五ケ所漁港の駐車場は、早くも熱気が満ち溢れていた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部)
五ヶ所湾ボートエギング大会
五ヶ所湾ボートエギング大会はアオリイカの3匹総重量で競う。ルールはエギング(ティップラン、キャスティング)のみ、お助けリグはOK。各船のサオ頭が検量するため、17人のエントリーで競われることになる。
競技開始は7時。各船思い思いのポイントに向かい、開始時間を待つ。
今回取材で乗り込んだのは、河口船長操るなぎさ丸。湾内のポイントに船を着けたのは6時54分。アングラーたちはロッドを手に、今や遅しと開始の合図を待つ。
そして7時ジャスト、「やろか~」というアナウンスでそれぞれがエギを投下。だがポイント到着と同時に感じた不安が的中してしまう。
無風の中でも本命ポツポツ
それは無風。風で船を流すティップランにおいて、ある程度の風は必須条件だ。船が全く流れないなか、アンダーハンドでキャストして探っていく。だがこのポイントではコウイカが上がっただけで、船長は早々に移動をアナウンス。
湾口の磯周りにポイントを移す。水深は15m前後。流し始めて間もなく、胴の間でヒットコール。さらに連鎖でもう1人。トンカツサイズだったが、ダブルヒットに船中のテンションも上がってくる。さらにトモでもヒットが続く。だが、少し流れるとアタリがピタリと止まる。
800gの良型アオリも交じる
再び船を戻して流し直すと、全く同じポイントでバタバタッとヒットが続いた。どうもピンポイントにイカが固まっているようだ。ただサイズが総じて良く、ほとんど500g以上。800g級も交じり、高水温のせいかイカの成長がかなり速いようだ。
このピンポイントで反応がなくなると、船長は南方面へ少しずつポイントをずらして探っていく。だが忘れたころにヒットがあるだけで、なかなか連鎖してくれない。
ティップランの最大の特徴はこの連鎖。アオリイカはある程度まとまった群れでいるため、片舷に並んでエギを落とすティップランの場合、1人が掛けるとイカの活性が上がり、その周りでもヒットが続くことが多い。
キロアップのアオリイカ連発
その連鎖が見られたのが、水深45mのディープエリアに移動した時だった。トモから2番目、昨年の大会優勝者である仲直和さんがロッドを大きく曲げると、その隣のアングラーも立て続けにヒット。上がってきたのは見事なキロアップだ。
この後、仲さんの連発劇。ヒットするのは全て良型で「コレは1kgいったでしょ!」というサイズをガンガン掛ける。
ミヨシでも同じペースでヒットを重ねるアングラー。数では2人のデッドヒートになってきた。
だが、見た感じではサイズで仲さんがリードしているようだ。そして仲さんのイケスがイカで埋め尽くされたころ、終了の合図。午後1時までに帰着がエントリー条件なので、余裕を持って港に向かう。
当日の最終検量
そして検量開始。その結果、3匹3035gの仲さんが昨年に続き見事2連覇を達成。2位は智嘉丸(渡船屋たにぐち)に乗船していた丹生徹さんの3匹2755g。3位は三吉丸に乗船していた梅本敏浩さんの2470gだった。
表彰式の他にお楽しみ抽選会やじゃんけん大会も行われ、昨年同様大いに盛り上がりを見せて午後3時に閉幕となった。
来年は五ケ所湾釣船会によるフィッシングショー&キープキャストの出展、4月にはタイラバ大会などイベント盛りだくさん。参加すれば自分の釣りを見直すいい機会になるし、情報交換もできる。さらに新しい釣り仲間が増えるかも。
皆さんもぜひ参加を。
<週刊つりニュース中部版 編集部 /TSURINEWS編>
なぎさ丸
出船場所:三重県度会郡南伊勢町五ヶ所湾漁港