夢見ながらも、その手につかむことができない魚、それが南の海の王者ジャイアントトレバリー。略してGTだ。このGTの幼魚を含めたギンガメアジ属の幼魚たちはメッキと呼ばれているのだが、都市部でも黒潮に乗ってやってくるため手軽に狙うことが可能だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・松田久史)
霞ヶ浦ふ頭でメッキゲーム
親のジャイアントトレバリーをゲットするためにはまず子供のメッキから、というわけで9月21日、三重県四日市市の霞ケ浦ふ頭へ向かった。
昨年も狙ってみたがキャッチできず。今年は数が多いのか魚影が濃いとの情報だ。
午後2時半に到着。あと1時間ほどで干潮だ。前日までの雨で水色は悪く、おまけに風も強い。ベイトの姿も見えない。エサ釣り師はチラホラいてハゼを釣っている。
メッキゲームタックル
早速タックルを準備。今回はアジングロッド6.9ftにPEライン0.3号、リーダー1.5号だ。
メッキはトップにも積極的にアタックしてくるという話なので、まずはポッパーをキャストしてみるが無反応。ペンシルベイトに替えてパニックアクションで誘っても異常がないため、本命の5cmのヘビーシンキングミノーにチェンジ。
連続トゥイッチで本命メッキ!
まずは表層から探っていく。止めると見切られるとの話なので、ひたすら止めないように連続トゥイッチで誘う。
しかし干潮直前だったためか、水位も低くとても釣れる気がしない。時折水面がザワつくが一瞬で、キャストが間に合わない。
しかし、トゥイッチの間に何やら微妙な違和感が手に伝わってくる。何だろうと思いながらキャストを繰り返すとついにヒット。その瞬間ものすごい勢いで横へ走る。メッキがルアーにまとわりついていた違和感だったのだ。
油断して緩めにしていたドラグを慌てて締め、どうにかいなしてファーストキャッチ。ファーストメッキはロウニンアジだ。さすがGTの幼魚というだけの引きを見せてくれた。
ヒットエリアは障害物周り
これで何となくこうすればいいかなというアクションがつかめた。
移動しながらキャストを繰り返し、数匹を追加。小型ながらも引きは抜群で、皆が夢中になるのもうなずける。
ヒットは比較的手前側が多く、チェイスしてきて手前のブレイクに追い詰めて捕食しているようだ。また障害物が絡むポイントの方が、明らかにヒット率が高い。変化があるポイントはやはり強い。
潮がどんどん引いてきて、足元の岩は完全に露出してきた。
超高速巻が有効!
そういえば限界まで速く巻いてもヒットするし、むしろメッキは速い動きの方が反応がいいと誰かが言っていたのを思い出した。
キャスト後ボトムまで沈め、着底と同時に超高速巻き&トゥイッチをかけると、その通りにヒット。同じパターンで数匹追加。ビックリするくらいの高速でもヒット。
当日の最終釣果
干潮になり潮が引いたため、手前でのヒットは減って少し沖や深い航路の方へ移動していたようだ。
その後も初心者にしては順調にヒットが続き、ギンガメアジも含め2時間で10匹ほどのメッキをキャッチし、ロッドオフとした。
入れ替わりで来たエキスパートアングラーとおぼしき人には、「これからが時合いだよ」と教えてもらったが、資源保護のためと自分を無理やり納得させながら釣り場を後にした。
<週刊つりニュース中部版 APC・松田久史/TSURINEWS編>
四日市港霞埠頭
場所:四日市市霞