一昨年、昨年の秋から初冬にかけて東京湾奥に大群が押し寄せ、そのゲーム性の高さと強烈な引き、さらに食味のよさで大人気になったルアーターゲット・サワラ。今年は例年より一カ月も早く来襲。原木中山の林遊船での釣行を中心に、現在の状況と基本的な攻略法を紹介。
(提供:週刊つりニュース関東版 APC・奥野忠弘)
ルアーサワラの釣況
今シーズン、初めてサワラのハネが確認されたのは、マダコ釣りをしていた8月中旬のこと。
8月中旬の釣果
翌日、林克樹船長の操船で探索に行くと、東京湾の中央部から横須賀沖まで広範囲にハネが確認でき、釣友の山田さんが4尾、ほか0~1尾と早々に釣果を得ることができた。
8月下旬の釣果
8月下旬に、中島忍船長の青物ルアー船で釣行。安國さん(高3)と私が75cmクラスの良型を4尾ずつ。初挑戦の同船者は94cmのランカーサイズを含め2尾。そして、初挑戦の白石さん(高2)は、頑張って良型を4尾キャッチして「きょうは今までで一番楽しい釣りでした!」と大喜び。
9月8日の釣果
9月8日(日)は、山田さんが初挑戦の人を含む8人で仕立てた青物船の講師役を頼まれ同船。
この釣りでは鬼門になる、無風のベタナギ。さらにピーカンの猛暑日で難しい状況だったが、フルキャストの練習から始めて、すぐにしっかりとしたリトリーブが出来るようになった。
まずは、後藤さんが65cm。続いて、大場さん、岡村さん、山田さんがトリプルヒット。高校生の熊坂さんも無事に人生初サワラを手にしてニコニコ顔に。
そして、ラストには、それまでアタリがなくても頑張って投げ続けていた築地さんが、大型を2連チャンするミラクルを達成し、楽しい教室になった。
サワラはゲーム性が高く、食味も最高
表層で逃げ回るイワシなどを高速で追いまわして捕食しているサワラは、その移動速度の速さや目のよさのため簡単には釣れないぶんゲーム性は高く、興味を持って挑戦する人が多い。
特に、全身がトロの様になった脂乗り乗りの大型は、食味が最高なので、普段はルアーをやらない釣友からも度々レクチャーの依頼がある。
基本的な釣り方はトリヤマ狙い
サワラの釣り方は、広範囲に動いている魚の居場所をみんなで見つけることから始まる。
サワラのハネの密度の高いポイントや、トリヤマ、潮目などを転戦するスタイルがメインで、船が止まって合図がでたら、トリヤマなどの方向に向けて、なるべく早く、なるべく遠くにルアーをキャスト。
ミノー
活性が高い魚は表層を泳いでいることが多いので、着水後は、ミノーならすぐに早巻きや連続トゥイッチ、ストップ&ゴーなどいろいろな誘いで様子をみる。
メタルジグやバイブレーション
メタルジグやバイブレーションなら、タダ巻きでアタリがなければ、5秒~20秒ほどカウントして、同じく早巻きや連続トゥイッチでリアクションバイトを誘発する。
ほかのターゲットと同じく、ルアーの大きさや色でアタリの出方は違うので、こまめにローテーションをすることが有効。
しかし、まだ群れが固まらず広範囲に泳ぎ回っている状況では、ルアーローテーションをしている間にせっかくの少ないチャンスを逃していることは多い。
船長とルアーを信じて、キープキャスティングすることが価値ある一尾への近道だと思う。