梅雨明け以降、連日のように真夏日が続いている。平場はひと雨欲しいところだが、こんな時期は常に流れがある川が狙いめ。千葉県君津市を流れる小櫃川・上流部は、亀山湖から落ちてきた野武士のような大型の溜まり場になっている。アベレージサイズは40cm前後で尺半も狙える。浅場、深場と状況にあわせてポイント選択が可能な穴場スポットだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース APC・高田恵年)
概況とポイント
小櫃川・上流部は、上流にある亀山湖から田んぼへ取水のため水を落としているので水位は高い。水色は濁り気味で、流れは強弱はあるものの常についている。
関東地方は猛暑が続いて水温も高いので、魚は涼しい深場へ移動していると思われる。堰下から断崖下流の浅場(岩盤)までに居着き、季節やポイント差も大差なくストックされている。
釣り方は水中に釣り台を立ちこんで設置するスタイルになるので、長靴は必需品。ヒザ上までの半バカ長タイプがあるといい。
駐車スペースからポイントまでは急な坂道になっているので、荷物は最小限に。ヘラバッグは背負えるリュックタイプだと安心だ。
断崖
断崖前は全体に浅場で、常に流れがついている。下流へ向かって浅くなり、上流は深くなる。入釣場所によっては水底が岩盤になっているので、釣り台は安定する。対岸との距離や、立ち込む位置で使用する竿の長さが異なってくる。
一般的な長靴で入れる位置に釣り台をセットしたとして、水中に出ている倒木オダ狙いで21~25尺竿が必要。この倒木オダ周辺はモジリが多い好ポイント。晴れると岩盤が光ってウキがとても見にくくなるので、偏光グラスがあると便利だ。
カーブ
今回紹介する上流部で最も水深があり、通常だと竿21~24尺で水深は3~3本半ほど。竿を出せる南岸はカーブの内側になるので、流れは緩やか。時どき反転流になることも多く、状況次第ではバランスの底釣りも可能。
足場は全体に砂地なので、釣り台の脚が徐じょに潜って傾いてしまうことがあるので転倒には要注意。できれば釣り台の脚下に板を敷いて、砂中に潜るのを防ぎたい。竿は21尺で十分だが、下流の開けたところから断崖にかけては竿24~27尺がベスト。
堰下
堰からは常に水が流れ込んでいて、その堰下のワンドには魚が大量にストックされていてモジリも多い。ただし、釣り台をセットできるポイントが少ないのがネック。通常は水深が浅いガラ場を伝って川(ワンド)の中央付近に渡り、水平になった大きな岩の上に釣り台を置いて堰に向かって竿を出す。
この平らな岩の横にも釣り台をセットできるスペースは少しだがある。よって、同時に竿を出せるのは多くて3人ほどなので、通常は1人ポイントだと思っておいたほうがいい。
底の状態がいいポイントを丹念に探して狙いたい。常に堰からは水が落ちていて流れがあるので、ドボン釣りがメインになる。
釣り方とエサ
雨による増水以外は安定した水位が保たれている。全体に遠浅なので、どこのポイントも水中に釣り台をセットするかたちになる。
竿は入釣ポイントにもよるが、15~27尺を使用するので幅広く用意しておくといい。常に流れがあるので、ドボン釣りが基本。流れが弱い時はバランスの底釣りやハリスオモリでも釣りが可能なこともある。
ウキはボディー10cm以上、浮力のあるパイプトップがベスト。40cm以上の大型が少なくないので、道糸は1.2~1.5号、ハリスは0.8号が標準。ハリス長は上25~30cm、下は35~50cm(ドボン釣りの場合)。
この時期のエサは両ダンゴかグルテンセット。(エサの割合は下図参照)
<週刊へらニュース版 APC・高田恵年/TSURINEWS編>
小櫃川
入釣料:450円(現場売り650円)釣り台必携
問い合わせ:小櫃川漁協TEL0439(39)2974番