釣りをする場所の足元は、船・磯・波止・イカダなど様々。そのため、救命具同様、安全面を考えた時に重要なのが足回りだ。今回は、ソール(靴底)をピックアップ。大きく3つに分かれる素材別用途を紹介。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)
足元の状況は様々
磯ならゴツゴツした岩の上、船はFRP(繊維強化プラスチック)やその上に敷かれたゴムマット、波止ではコンクリートの上だし、イカダは木製板の上など、アユや渓流に至ってはコケが生えたヌルヌルの川底を歩くなど、そのジャンルや釣る場所によって、非常にバラエティー豊かな足場で釣る事になる。
そして、その足場に合っていない靴でウロウロとしていると、足を滑らせて転倒したり、落水するなど、事故に直接つながる部分なので、安全対策の重要なアイテムとなる。
さて、釣り具ショップに行ってみると、釣り用の靴売り場は非常に靴のバリエーションが多い事が分かる。具体的には、サンダルタイプ、長靴タイプ、ハイカットやローカットのようなスニーカータイプまで、一見したところではどんなところで使うのかさえ分からないほど種類が多い。
では、何を基準に釣り用の靴を選べばいいのかを解説していきたい。
釣り用の靴の種類もたくさん
まず、釣り用の靴では上記のような形態に関しては、デザインなどの好みによるところもあるし、基本的には足に水がかかるかどうかで判断すればいいだろう。少しでも水がかかったり、水に浸かる恐れがあるような場所へ釣りに行くならサンダルタイプ、長靴タイプなどをチョイス。
ただ、夏場には足が濡れてしまうサンダルタイプはいいが、冬場は冷たくて厳しいので、長靴タイプにと言ったイメージで考えてみよう。スニーカータイプは防水タイプもあるが、水に浸かってしまうと浸水して靴下も濡れてしまう事になるので、基本的には水に入らない前提だ。
例外としてはアユや渓流釣りに使うウェーディングシューズやアユタビなどがある。これははじめから水に浸かる事が前提とされていて、入った水が排出されやすい構造になっていたりする。
靴底(ソール)が肝心
さて、安全面で考えると靴底、いわゆるソール部分をもっとも重要視したい。なんせ、人が歩く時には地面との接点となるのだから。よく、冬場に道が凍った時、普通のスニーカーやビジネスシューズでツルツルと滑っている人のニュース映像が流れる事があるが、それは凍った面に対して靴の底が合っていないと言える。
釣りに置き換えると、バリエーション豊富な足場と合っていないソールの靴を履けばそれなりにリスクを負ってしまう。
多用されるソールは4種類
ここからが本題。釣り用に販売されている靴のソールは大きく分けると「ゴム底のラジアルタイプ」「フェルトタイプ」フェルトタイプを強化した「ピンフェルトタイプ」に、通常ヨットなどで昔から使われている「デッキシューズタイプ」などがある。
ここではいろいろな釣りシーンで活躍する「ラジアル」「フェルト」「ピンフェルト」「デッキシューズ」のソールについて、その特徴とオススメの用途を紹介していきたい。