7月半ばから8月のお盆のころまでは30cmクラスの口太グレ、30~45cmクラスの尾長グレも狙える夏グレシーズンだ。今回は「まきエサ」に的を絞って解説します。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)
エサ取りもグレも高活性!
まず高水温期のグレ釣りにおいて懸念されるのがエサ取りです。この時期の釣りをあまり体験していない方々は「エサ取りが多すぎてグレ釣りどころではないだろう…!?」と出掛けるのに二の足を踏むかもしれません。
しかしエサ取りの活性が高いのと同様に本命のグレも寒い時期の低活性とは違い、一旦活性が上がり、まきエサに反応しだすと面白いようにウキを引込み、その鋭敏な引きで釣り手を楽しませてくれます。
さて本題のまきエサの話にうつります。エサ取り、小グレなど様々な魚の活性も高く、夜明けも早く釣り時間も長くなるので、この時期はまきエサの量が多いほど有利です。私の場合生オキアミ3kg板を5枚(約15kg)に配合材はマルキユーの「のりグレ」2袋、「イワシパワーグレ・スペシャル」2袋、「グレパワーV9」1袋を基準にしています。
遠投に分あり!
この時期は南紀エリアでも遠くを釣る遠投に分があることが多く、足元で良型グレが釣れる確率は低いです。そのためまきエサ作りの段階で水を適量入れて、それらをしっかり混ぜ合わせることが重要になります。
水を含んだまきエサは、その分自重も重くなり、それがまきエサの遠投性、さらにはコントロール性の向上につながると言えます。
作る手順は、まず解凍した生オキアミ(刻まない)4枚分(約12kg)に4000ccほど水を入れ、次に「のりグレ」2袋を入れます。しっかりそれに配合された乾燥のりが水を吸って膨れるのを確認してから、他の配合材を順次混ぜ合わせていきます。
オキアミを刻まないのは、できるだけ原型を留めさせて沈下速度を遅くユックリにして、魚を浮かせたいからです。海苔が入った配合材を使うのも同じ理由からです。
オキアミ1枚は後入れしよう
混ぜ合わせていない生オキアミ1枚分はそのままクーラーボックスに入れて持って行きます。気温も高いこの時期、まきエサに入ったオキアミの経時変化も早く、釣り場に着くと配合材の色と同化し染まってしまいます。
ここでクーラーから新鮮な真っ白な生オキアミを少量ずつまきエサに入れてまくことで、2色のオキアミがまけることになります。配合剤に染まっていない白いオキアミは、後入れということもありその形も崩れておらず、海中でも目立つのかエサ取り対策にも本命を浮かすのにもかなり有効です。
高水温期のグレ釣りの信条は「遠く」、「浅く」が基本と考えていますので、まきエサはかなり重要な要素となります。ぜひ今回紹介したまきエサを使って、「釣ってよし!食べてよし!」の爽快なグレ釣りを体感してください。
<前西喜弘/TSURINEWS・WEBライター>