天気図から「風」を読む方法 高気圧から低気圧へ真っ直ぐ吹くは間違い?

釣り人にとって釣果の次に気になるのが、釣行する日の天気ではないだろうか?TSURINEWSの「リアルタイム天気&風波情報」を始め、最近はインターネットでピンポイント天気をチェックする人が多いだろう。今回はさらに一歩踏み込んだ、「天気図」から風を読む方法を解説しよう。

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アイキャッチ画像出典【気象庁「2019年6月16日(03時日本時間)の天気図(アジア太平洋域)」 (https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickdaily.html?show=20190616#asas)を加工して作成】

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風は高気圧から低気圧に吹く?

まず、風が吹く原理だが、これは単純に気圧の高いところから気圧の低いところへ空気が動くため(難しくいうと気圧傾度力が働くため)。高気圧から風が吹き出し、低気圧に吹き込むのはイメージしやすい。

風のイメージ(作図:TSURINEWS編集部中西)

ただ、天気図に実際の風向(風の向き)を入れてみると、まっすぐに高気圧から低気圧に吹き込んでいないことが確認できる。なぜなのか?不思議に思われる方は多いと思う。

これは、コリオリ力と地表面摩擦が影響しているのが原因だ。

コリオリ力とは何か?

コリオリ力とは回転座標系において運動する物体に働く見かけ上の力のこと。説明すると長くなるので、地球が自転しているために起こるもので、北半球では運動する物体の進行方向に向かって右側に働くと考えてほしい。

そして地表面摩擦とは、海面の波や陸にある山、木、建物といった凸凹が生む力で、風の抵抗になる力のことである。

まずは、コリオリ力を考慮した風向を見てみよう。空気は最初高気圧から低気圧側に吹くのだが、コリオリ力によって次第に右に曲がり、最終的には等圧線と平行に吹くようになる(難しくいうとこの状態を地衡風平衡という)。

ちょっと信じられない状態だが、実際地表面摩擦の少ない上空では、高圧場から低圧場に吹き込まず、等高度線と平行に吹いている。

続いてコリオリ力を考慮した風に地表面摩擦の力を加えてみると、高気圧から低気圧に吹き込む力(気圧傾度力)は地表面摩擦とコリオリ力とバランスし、風は等圧線を横切って進行方向左に吹くようになる。これでおおよそ実際の風向と一致する。

コリオリ力と地表面摩擦を考慮した風向(作図:TSURINEWS編集部中西)

吹き込む角度は、摩擦の弱い海上で20度、強い陸上で30度くらいになる。そして、風速は気圧傾度が大きいほど、つまり等圧線の間隔が狭いほど強い。

例題

以上のことを知っていれば、天気図を見ただけでおおよその風向と風速が理解できる。たとえば、下の天気図を見てみると、日本は佐渡島の西にある低気圧にすっぽりと覆われおり、等圧線の間隔もかなり狭くなっている。このことから、近畿地方は北西から西の強風になることが確認できる。

陸っぱりからだと、日本海方面は向かい風で波も高そうだが、紀東方面は風裏になってサオ出しできるポイントもありそうだ。

イメージ図
上記画像出展:気象庁「2019年6月16日の天気図(アジア太平洋域)」 (https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickdaily.html?show=20190616#asas)を加工して作成

いかがだっただろう?ピンポイント天気をあちこち見て釣りができる場所を探すよりも、天気図で全体を見てからの方が効率がいい場合も多々ある。ぜひ、活用してほしい。

<中西/TSURINEWS・関西編集部>