要注目の『投げマダイ』釣行で52cm本命 潮変わりが時合い【香川】

要注目の『投げマダイ』釣行で52cm本命 潮変わりが時合い【香川】

「投げ釣りでマダイを釣る」と言うと、多くの人が「本当に釣れるの?」と聞き返してくる。船釣りや磯釣りに比べると、投げのマダイ釣りはマイナーである。しかしマダイは夜になると沖の深みから岸近くの浅場にエサを求めて回遊してくるので、投げ釣りの射程圏に入ってくるのである。そして近年、投げ釣りでマダイが釣れるエリアが拡大しているように感じる。

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tsurinews編集部関西

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投げマダイは瀬戸内が実績場

全日本サーフでは、釣った大物を連盟事務局に申請すれば、それがデータベースに登録される仕組みとなっており、会員は誰でもそのデータベースにアクセスできる。

マダイの実績を調べてみると、20年前は島根県隠岐の島や和歌山県南部でたくさんのマダイが釣られているが、近年は瀬戸内の中でも特に岡山県、香川県で釣れたというデータが急増している。

理由は定かではないが、一説には放流事業の成果とも言われている。釣り人にとって、理由も気になるところだが、大型のマダイが岸から投げ釣りで釣れるというのはありがたい話である。

小与島で投げ釣り

6月8日の午前、堺市の自宅を出発して、同じクラブの皆川さんを茨木市に迎えに行く。そのまま高速道路に入り、途中、岡山市内でエサとなる本コウジを仕入れてから、渡船が出る下津井港を目指した。現地には16時過ぎに到着し、早速乗船手続きをしてから渡船に乗り込む。今回目指したのは瀬戸中央道のPAがある与島の東側にある小与島という小さな島である。

要注目の『投げマダイ』釣行で52cm本命 潮変わりが時合い【香川】渡船で小与島へ

西中の護岸で竿出し

渡船を付けてもらったのは小与島の西側で、与島との200mほどの間の水道を釣ることになる。皆川さんは小与島の波止、私は西中という護岸に釣り座を構えた。

到着してすぐに海を観察すると、浮遊している海草やペットボトルが、右から左に結構なスピードで流されており、手強そうな釣り場だと感じる。

要注目の『投げマダイ』釣行で52cm本命 潮変わりが時合い【香川】西中の護岸でサオ出し

当日のタックル

本日のタックルは硬調子の投げザオ4.25mに大型スピニングリールをセット。

根掛かりが結構ある釣り場だと聞いていたのでミチイトはPE5号、オモリは遊動式L型天秤30号とし、オモリの先はハリス8号を1ヒロ取り、ハリはユムシコウジ18号のシンプルな吹流し式の一本張り仕掛けとした。

エサは本コウジ(ユムシ)

本日調達した本コウジは親指ほどの大きさなので、本コウジは毛のある口の部分からハリを入れ、途中でハリ先をしっかりと出すように刺した。こうすることで食い逃げを減らしてハリ掛かり率を高めることが可能だ。

要注目の『投げマダイ』釣行で52cm本命 潮変わりが時合い【香川】エサは本コウジ

速い潮流に苦戦

釣り開始は午後5時過ぎ。まだ日は高く、暑さが残る中で3本のサオをセットした。

潮流が激しくて投入した仕掛けがあっという間に左方向に流される。ドラグを緩めているとどんどんミチイトが出ていくので、ドラグを締めてアタリを待つ。釣り開始後、しばらくアタリの無い時間が続く。

潮緩みでクロダイヒット

午後7時ごろからようやく潮が緩みだした。多かった根掛かりも少しずつましになり始めたころ、突然左端のサオ先が激しく叩かれた。

ドラグは締めているので、三脚の上でサオがシーソー状態になっている。慌ててサオに飛びつき大きくのけ反るようにアワセを入れる。グングンと首を振って下へ下へと突っ込む感覚が伝わる。

手前はカケアガリもシモリも無いので丁寧に寄せてくる。タイ系であることは間違いないが、後は「赤=マダイ」か「黒=チヌ」かである。赤であることを祈りながら巻いてくるが姿を見せたのは残念ながら黒であった(笑)

それでもきれいなシルバーメタリックで精悍な顔つきのチヌで、サイズは40cmジャスト。

アタリなく世間話に花

気が付けば周囲は真っ暗になり、サオ先のケミホタルが綺麗に輝く。潮は緩みながらもジンワリと動き、期待感が高まる。ところが待てど暮らせどアタリが出ない。皆川さんもアタリが無いとぼやいている。

そしてとうとう日付が変わってしまった。このころには2人とも諦めモードで集まってウダ話をする時間が長くなる。

次ページで時合に突入!