波止から狙う関西タチウオ釣りシーズンイン!【概要・ポイント編】

波止から狙う関西タチウオ釣りシーズンイン!【概要・ポイント編】

まだまだ場所は限られているが、ちらほらとタチウオの釣果が聞かれだした。
釣って楽しく食べておいしい人気の波止タチウオ開幕ということで、今週のつり作戦はこの波止の電気ウキ釣りのノウハウを、週刊つりニュース関西版APC・松村計吾さんに解説してもらった。
シーズンは始まったばかり、ぜひこのつり作戦を参考に、晩夏の夜釣りを楽しもう!

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海釣り 堤防釣り

陸っぱりから狙える「夏タチ」

波止から狙う関西タチウオ釣りシーズンイン!【概要・ポイント編】楽しいタチウオシーズン開幕!

残暑厳しい9月。
しかし、朝夕は多少とも涼しく感じられるようになり、秋の気配が確実に近づいているのを感じるのもこのころ。

そして、海では夏の魚から秋の魚へのバトンタッチが始まる。
そんな波止の秋を代表する人気ターゲットのひとつがタチウオ。

大人気の船タチウオに関しては年々シーズンが長くなり(今季は7月中旬にスタート)、遅くとも8月には釣期入りするため、夏のターゲットのイメージも強い。

また、おそらく年を越えて来春までのロングランで楽しめるため、いよいよ季節観の薄いターゲットになったと思うのは私だけだろうか?

対して、波止のタチウオは、いわゆる「夏タチ」と呼ばれる小型のタチウオが夏場に釣れるのと、紀北や淡路島などの一部で早くから釣れだすが、本来は9月に入ってから初冬までの数ヶ月がシーズンだ。

タチウオは神出鬼没

波止から狙う関西タチウオ釣りシーズンイン!【概要・ポイント編】夜釣りは思わぬ危険が多くなります。ライフジャケットはもちろん、安全にはじゅうぶん気をつけましょう。

タチウオは「お化け」といわれるように、いきなり群れが回ってくると釣れ盛り、1日で様相がごろりとかわることもある魚。

ベイトとなるイワシなどの小魚の動きにかなり翻弄されているようだが、例年安定して大阪湾各地の波止周りにベイトの回遊があるのがこの9月。

ベイトを追って大阪湾に入ってきたタチウオの群れが、日中は深場に潜み、日が暮れるころから波止周りのベイトを求めて接岸する。

波止タチウオは人気魚種だけに、年々釣り方が増えているといえる。
その中でも、定番中の定番が電気ウキを使ったエサ釣り。

釣りにはそれぞれ魅力、だいご味はあるが、海面に漂う電気ウキがスーッと海中へ消えていくシーンを想像するだけでゾクゾクする人も多いはず。
そんな私もタチウオ釣りはほぼ全ての釣り方をやるが、電気ウキ釣りが一番好きな一人である。

ポイントはここが狙い目

さて、波止タチウオの釣り場といえば、やはり1番に思い浮かぶのが大型港湾部。そして、やや水深のある漁港などの波止など。

タチウオは日暮れころに波止周りへ接岸してくるので、どちらかといえば潮通しのいい開けた海域にある波止が中心となる。

水深のある大型港湾部では、外向きはもちろんだが、ベイトを求めて入り込んでくる時間帯も早いのか、日暮れとともに内向きでも釣れる。

各釣り場にはベイトの溜まりやすい場所があり、そんなポイントはタチウオの実績場としてシーズン中は絶えず人がサオを出している。

ポイントの判断として役立つのは、釣り人の多さ……である。

連日通う人も多いタチウオ釣りでは、必然的に釣れている場所に人が集まる傾向がある。

初めての場合は、独自の判断もしづらいので、人が集まっている場所付近に釣り座を構えてみよう。

また夜釣りなので、まずは足場がいい場所を優先したい。

車横付けで釣りができる場所も多いので、その辺りはエサを購入するときに近隣の釣具店で聞いてみるのが手っ取り早い。

▼本紙APCオススメポイント 波止から狙う関西タチウオ釣りシーズンイン!【概要・ポイント編】大阪市住之江区にあるシーサイドコスモ釣り解放区は、コスモスクエア駅裏から続く護岸の東側エリアで、大阪市が指定する釣り解放区だ。

駅前には大型有料駐車場もあり、コスモスクエア駅からもほど近く、車、電車利用ともに便利な釣り場。

足場の良いスリットケーソンで、手すりもあり、家族連れにも安心な釣り場。
足元から10m沖までは捨て石が敷き詰められベイトがつきやすい地形。
それより先は深くなっていて水深は10m以上ある。
海底は障害物が多く、ボトムを探りすぎると根掛かりするので注意。

湾奥にあたり、タチウオの釣りはじめは少し遅くなるが、2016年シーズンは9月上旬から釣れだした。
そのまま年末まで釣れ続き、年によっては1月上旬まで居残りのタチウオが釣れることがある。

シーズン前半は、70cm前後の小型が数釣れ、中には90cm級の良型が交じる。
シーズン後半になると小型は少なくなり、80cm級の数釣りが楽しめ、終盤には数は減るものの、90cm超に1m級も姿を見せてくれる。
水温が低下してくるとボトム付近で大型が出る。

潮通しのいい釣り場でベイトも豊富なので、6月頃にはツバスの回遊も。
サゴシの回遊はまだ少ないが、今後、秋の盛期に入るとタチウオとともに狙えるだろう。

<週刊つりニュース関西版 APC・松村計吾/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース関西版』2017年8月25日号に掲載された記事を再編集したものになります。